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2010年11月22日 (月)

中学1年生 一日研修を実施しました -第五福竜丸・葛西臨海水族園-

001 ◆一日研修で第五福竜丸を見学に行きました

 11月12日晴天の下、一日研修へ楽しく行うことができました。
 一日研修の目的は第五福竜丸展示館と葛西臨海水族園の見学。特に第五福竜丸の展示館では、昭和29年に起こったビキニ環礁でのアメリカ水爆実験の被害が展示されており、その中身を理解するためには丁寧な平和学習が必要です。そこで中学1年の夏休み前から国語科で戦争体験の聞き取り調査や戦争体験者のお話を聞く会を設けてきました。その後、一日研修に行く前に第五福竜丸の元乗船員・大石又七さんから学年全体でお話をうかがい、「戦争とは何か」「核とは何か」を学習してきました。同時に朝の読書で「第五福竜丸と水爆実験」に関する読み合わせをして現地に臨みました。

 現地ではたった20分の説明を聞いただけですが、大変静かに耳を傾ける生徒の姿がありました。まったく学習していかなければ「ただの古い船」「放射能被害者の無残な姿」を見て終わるところを一人ひとりが「平和の大切さ」「水爆を持たない世界にするにはどうしたらいいのだろう」と考えることができました。

 なお、一日研修は午前中を葛西水族園で過ごしました。日本の水族館は世界に誇れる教育水準を保っているといわれています。その園内で、班対抗のクイズを楽しみながら丁寧に見て回りました。昼食も晴天のもと班ごと葛西臨海公園にて楽しく過ごしました。

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【生徒の感想(一日研修)】

 第五福竜丸では、実際の船と資料を一緒に照らし合わせてみることで核の恐ろしさを実感しました。さらに、なにも関係もないのにただ現地にいただけで若くして死んでしまった久保山さんの無念さや他の乗組員が差別の目を受けた時の気持ちを思うととても胸が痛みます。なぜ人間同士なのにそんなに冷たい目を向けるのか、そして人を精神的にも肉体的にも傷つける2万をはるかに超す数の核が世界にあるのか私は疑問に思いました。こんな人や自然を傷つけるためにしかない核なんか全て消滅してなくなってしまってほしいと心の底から感じました。オバマさんや、他の国の人々もぜひ原爆ドームやこの夢の島に来て1人でも多く核の本当の恐ろしさを感じ、世界から核をなくすためにお互い協力し合えたらなと思いました。そう一人でも強く願うことでずいぶん違ってくると私は思いました。今日はとてもいい体験になりました。ありがとうございました。

 今日初めて第五福龍丸を見た感想は、「大きいな」と思いました。見学する前に従業員の方からのお話で「この船は一度ゴミになりかけたと話して下さいました。このことは、事前学習でも少しやっていたのですが、実際に船を見ると、この船はたくさんの人たちの思いで展示されているんだなぁと感じました。船のまわりにたくさんの展示があったのですが、どれも初めて見るものばかりでした。実際の死の灰、ビキニ事件で唯一亡くなられた久保山愛吉さんへの手紙、原水爆禁止の署名など…。その他にもマーシャル諸島で被爆された方々の写真。どれも目をそらしたくなるようなものばかりでした。なぜ何の利益もない核兵器をたくさんの国々が持っているのか、不思議でなりません。しかも、過去に3度も事件がおきているのに・・・。私はそう思います。ですが私も、最初は塾で少し習ったくらいで、あまりビキニ事件のことは知りませんでした。でも、今までの平和学習をやってきて思ったのは、「私たちが過去に日本で起きたことを、間違ってしまったあやまちを学び、知っていて次の世代につなげなくてはならない」ということです。昔の人たちも忘れてはいけないと思い、こうして記念館をつくったり、世界遺産への登録にむけて努力して下さいました。私たちが次の世代にビキニ事件のことを教えること、それが自分にできる第一歩かなと思いました。

 最初の水族館では初めてサメに触ることができました。触る前はツルツルしていそうだと思っていましたが、実際はザラザラしていました。その他に日本で初めてマグロの飼育に成功したと聞いて驚きました。思っていた以上に速度も速く、泳ぎ続けているところがとても印象的でした。
 その後の第五福竜丸では始め触ることに抵抗を感じてしまいました。人間に害がないとはいえ、やはり放射能という目に見えないものに怖さを感じたからです。事前に勉強をしていったものの、実際に見てみると言葉が出ませんでした。木造の船なのに現在も形が残っていることに驚きを感じました。亡くなられた久保山さんが周りの状況に左右されず冷静でいられたことに強さを感じました。そして、ガラスの中に飾られていた本物の死の灰を見て、思わず息をのんでしまいました。思っていたよりも粒が細かく、たしかに息をしたりしているだけで耳や目や口から入ってきてしまうなぁ!!と納得しました。それと、沢山の千羽鶴を見て、本当にこの世から核兵器がなくなればいいなぁと思いました。

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◆先立って、大石又七さんの講演会がありました

011  11月1日、大石又七さんの講演会がありました。これまで、朝の読書で第五福竜丸についての新聞を読んできました。大石さんのインタビュー映像や絵本も読みました。実際お会いして、お話をうかがってみて、どう思いましたか。一見「普通」にしか見えない大石さんが語る核の恐怖をみなさんはどう受け止めましたか。
 原爆、水爆・・・こういったものが私たちにとって縁遠いものになっていることは確かです。しかし、ずっと無縁でいられる保証などどこにもありません。また、大石さんも講演で仰っていましたが「ビキニ環礁が世界遺産になったからといってそれで終わるわけではない」のです。世界でおきたこと、おきていることにきちんと関心を持って考えねばならないと少しでも実感してくれたらと思っています。(学年だより引用)

【生徒の感想(大石又七さん講演会を聞いて)】

 私はよくニュースで「核兵器」という言葉は聞いていましたが、実際にその恐ろしさや実態は理解はできていませんでした。小学校の頃は戦争の被害を受けた方々からのお話は聞くことができましたが、核兵器の被害に実際にあった方からお話を聞くことができるのは今回が初めてです。
 まず今回のお話で一番心に強く残っていることは、国自体が核兵器の恐ろしさを国民に隠していたという事実です。その国の首相や大統領は国民を守り、国を平和にすることが一番大切な役目なのに、それと全く逆のことをしていることにとても反感を持ちました。
 現在は「平和」と言われていますが、「本当にそうなのか?」と考えると、私は「違う」と答えを出すと思います。なぜなら日本は現在核兵器を持っていませんが、アメリカをはじめとする国々は核兵器を持っているし、さらに危険なことにそれが原因となって戦争がおこることも十分にあり得る話だと今回お話してもらったからです。平和というのはただ一つの国が平和なのではなく、全世界が安全で核もなくなるという状態のことを表していると思うので、改めて角を通して平和ということについても考えることができました。また「核を持っているから強い」という考えから、「核を持っている、でもそれは強くはない」という考えになることを本当に願っています。
 核保有国の首相などは「平和のために核を使う」と言いますが、そんなのは絶対に無理だと思います。私たちが次の世代の人たちへと核の恐怖を少しですが、知る者として伝えていきたいです。