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2011年12月 3日 (土)

あさのあつこさん講演会「夢を追いかけて」が開催されました

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12月1日、図書委員会主催による講演会が全校で開催されました。今年の講師は作家のあさのあつこさんです。あさのさんは1954年、岡山県生まれ、青山学院大学文学部卒業後、岡山市にて小学校の臨時教員を務めたのちに、作家デビューを果たします。代表作の『バッテリー』は1~6巻で累計900万部を突破し、本校の生徒はもちろんのこと子どもから大人まで幅広い年齢層に支持されています。野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞など数々の賞を受賞されています。

この間、図書委員会ではあさのあつこさんの『練習球』や『NO.6』で読書会を行ったり、あさのさんの書かれたエッセイやインタビュー記事を読むなどの学習会を行うとともに、新聞を発行してその紹介をするなどの活動をしてきました。また各学年でもあさのさんの幼少時代を紹介したNHK番組「わたしが子どもだったころ」を観たり、『NO.6』やあさのさんの書かれたエッセイを読んだりしてこの日に備えました。

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本年度はあさのさんの希望もあり、図書委員の生徒が司会をし、あさのさんと会話しながら講演を進めるトークショー形式で行われました。生徒は大変緊張しながらの司会でしたが、あさのさんは生徒の言葉にやさしくうなずきながら、生徒の質問に丁寧に答えてくださいました。

あさのさんは、本校の生徒からの手紙を読んで心を動かされ、講演会を引き受けてくださったことをお話しになり、生徒の心をつかむと自らの子どもの頃の話を語られました。なかなか自分の本当の気持ちを言えず、相手の気持ちを伺いながら生活をし、自分に中々自信を持てなかった、そうあさのさんは語ります。けれど当時の自分にもし何か言うことができるなら、「あんたはあんたが思うよりずっとステキな女の子なんだよ」そう言ってあげたい、と言葉を続けます。

あさのさんは「10代の今が自分自身ととことん向き合える最後の時間。だから今の時間を大切に生きてほしい」と語りました。また、ご自身にとっての読書や、「書く」ということ、人と人とのつながりについてどう考えているかなど、多くのことを、ユーモアを交えながらも真摯に語ってくださり、生徒もあさのさんの言葉を聞きもらすまいと真剣に耳を傾けていました。

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あさのさんは「たくさんのことに悩み迷うだろうけれど、とりあえず今日を前を向いて生きてほしい。」と生徒に語りかけました。「そうすれば未来は必ずあとからついてくるのだから。」と。生徒の顔に笑顔が浮かんだ瞬間でした。本当にあさのさんのお人柄に魅了され、また沢山のエールをいただき、生徒にとってかけがえのない時間となった2時間でした。

◆生徒の感想の一部を紹介します

私はあさのあつこさんの作品がとても好きなので、今日の講演会をとても楽しみにしていました。直接あさのあつこさんに色々なお話を伺うことができて、すごく嬉しかったです。

あさのさんが、こどものころ自分をさらけ出すことが苦手だった、ということに共感できました。でも、本を読んだことで少しずつ世界が開けていった壁だと思っていたものはドアで、少し押したらまた違う世界があるんだという言葉を聞いて私もドアを開けて違う世界を見てみたいと思いました。

また、あさのさんが作品にかけている思いも伝わりました。「ストーリーを書きたいのではなく、人を書きたいと思って書き始める」というのを聞いて意外でした。私はストーリーから考え始めるのかと思っていたからびっくりしました。でも、あさのさんが思春期にやっておきたかったことをこの本の主人公にやらせようと思いながら、自分の思春期と重ね合わせながら書いていたんだなと思いました。

最後に印象に残ったのは、自分のことを考えられるのは10代のうちだけ、という言葉です。大人になると社会の付き合いも多くなるから今のうちに自分のことだけを考えてみたいなと思いました。(中1)

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私は高校に入り、今までは何となく考えていた将来について考えて決断しなければならなくなりました。将来について考えていると、これで本当によいのだろうかと悩み、考えれば考えるほどわからなくなっていきました。そんな状況の中で、あさのあつこさんのお話を聞き、「とりあえず前に進んでいく」という言葉によって気が少し楽になりました。

考えることはもちろん大切だけれど、わからなくなったら下を向き止まるのではなく、前を見て進んでみる。すると、進んだ先に広がる世界が私を待っているかもしれない。そう思えました。これから先も、迷い悩むことがあるかもしれません。そんな時はこの言葉を思いだせるよう心に刻んでいきたいです。(高1)