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2019年10月 4日 (金)

《高校1年》  FW沖縄 柳川たづ江さん 講演

FW沖縄では、元日本兵として沖縄戦を体験された日比野勝廣さんを父に持つ柳川さんにお話を伺いました。

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柳川さんは沖縄戦に兵士として参加した父の戦後の姿を、娘の立場から語って下さいました。

 戦地から帰還したお父さんは家族を大切にする父ではあるけれど、どこか家族と距離があるように感じられたこと、兵士を配置する仕事だったことで、仲間の死に強い自責の念を負い続けていたこと、瀕死の状態で糸数の壕に置き去りにされたものの偶然が重なり生き延びたことに後ろめたさを抱え続けたこと、何度もうなされ暗闇を嫌ったこと…。

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柳川さんのお話は胸を打つものばかりでしたが、特に心に残ったのはお父さんの涙の話です。生前、お父さんは全く涙を見せない人で、妻が亡くなった時も泣くことはなかったそうです。でも、糸数の壕に行く度に壕で苦しみながら死んでいった仲間を思い、涙をこらえることができなかったそうです。

 戦争の記録は保存され語り伝えられていますが、戦争は戦時中だけのものではないんだということを強く感じました。

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戦後74年を迎えて、戦争をどのように語り、伝えていくかが課題となっています。それは沖縄も同じで、語り手の高齢化が進み、戦争を体験された方から直接お話を伺うことが難しくなっています。

 8月に教員担当者で下見に行きましたが、お会いした方々が皆、口にされるのは「これからどうやって沖縄をつたえるか」という問題意識でした。ひめゆり平和祈念資料館でも映像資料が加えられていたり、沖縄各地の戦跡を紹介する碑に音声ガイドが聞けるQRコードがつけられているのを見て、現地でも様々な取り組みが行われていることを知りました。

 

≪生徒の感想≫

今までは沖縄であった戦後の出来事を語ってくださる方が多く、それだけでも「当時沖縄に住んでいた人々は辛い経験をされたんだな…」と感じることがとても多かったけれど、今回の講演はもっと違う意味で感じるものが多かった。(略)話の中で、「ゲームで人を倒すとスッキリする」「だから戦争はかっこいいものだと思っていた」という話があってドキッとした。私もよく戦闘ゲームをして敵を倒した時、爽快感に包まれる。けれど戦争はよくないものだと思っている。リアルとバーチャルは違う。今はそう思っているけれど、一時期、銃を持つのがかっこいいと憧れていた時期があった。それもリアルの方で。今その時のことを考えると、ゲームによって戦争への恐ろしさが麻痺していたのかな、と思った。平和ボケ、というのも似ているかもしれない。戦争というのが遠い昔に起きた出来事だと、どこか軽く考えていたように感じる。でも今日の話を聞いて、やはり戦争は人を殺すだけの、何も生み出さないものなのだと思った。

(略)戦争というのは終わった後も続いていると聞く。今日の話を聞いた今ならその言葉に納得して頷ける。人の心に深い傷を残し、生き残ったとしても苦しみを抱えて生き続けなければならない…果たしてそれは本当に「生き残って良かった」と言えるのだろうか。戦争は死んでも生き残っても地獄絵図なのかもしれない。だって生きてもその時の光景や感触が悪夢のように頭や体にこびり付いて離れないのだから。戦争は何も生まない。生み出すのは傷と死体だけ、人格をも変えてしまう恐ろしいものだと改めて感じた。