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2019年12月16日 (月)

《高校1年》 国内FW 水俣

【1日目】 

7時過ぎに羽田空港に集合し、大きな遅れもなく飛行機に乗って熊本へ。現地に着いて生徒たちが最初に訪れた場所は不知火海を一望できるエコパークでした。そこでお昼ご飯を食べながら目の前に広がる綺麗な不知火海を眺め、地元の方たちが取り戻した綺麗な海に感動しつつ、その努力や意義を感じていたようでした。

慰霊碑の前でセレモニーを行ったあと、フィールドパートナーの吉永利夫さんから不知火海での取り組みや水俣病発症当初の歴史についての話を聞きました。

その後、地元で漁をされている杉本肇さん、杉本実さんの船に乗せて頂き、沖から改めて水俣の海を見ました。

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夜は宿で胎児性水俣病について研究をされている医師の板井八重子先生の講話を聞きました。板井先生の地道な聞き込み調査によって判明した水銀被害による「生まれ得なかった命」の話を、生徒たちはとても真剣に聞いていました。

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【2日目】

2日目は3コースに分かれてそれぞれが色々な視点から水俣病を学びました。

Aコースは午前中に胎児性水俣病患者の坂本しのぶさんの講演を聞き、午後には水俣市立袋小学校を訪問しました。坂本しのぶさんが発する言葉のひとつひとつを丁寧に聞きとり、「生きること」の大切さを改めて認識したようでした。午後の小学校訪問では、元気いっぱいの小学生たちと一緒に給食を食べ、お昼休みに走り回った後、小学5年生によるハイヤ節を披露してもらいました。

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Bコースは午前中に吉永理巳子さんのお話を聞きました。ご家族が水俣病を発症されてからの体験談を聞き、改めて水俣病によって苦しめられたすべての人々の辛さを考えさせられたようでした。午後には胎児性水俣病患者さんが通う作業所である「ほっとはうす」を訪れ、患者さんたちのこれまで歩んできた体験談を聞いたあと一緒に作業を行いました。

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Cコースはチッソ(JNC)の工場見学、そして山下善寛さんの話を聞きました。山下さんはチッソに勤務しながら組合活動を通して「人として何を大切にするべきか」を問い続けてきた方です。排水を止めなかったことでどんなことが起こったのか、チッソに勤務しながら感じてきたことや当時の様子などを話して下さいました。JNCでは現在の企業としての現在の環境への取り組み、そしてこれまでの企業の歩みについて話して下さいました。

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夜は宿に戻って全員で杉本肇さんの講話を聞きました。ご家族が水俣病を発症したときに受けた周囲の人々からの偏見や差別、そして最後まで企業と闘い続けてきた杉本家の歴史について丁寧に話して下さいました。

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【3日目】

3日目は2つのコースに分かれてのプログラムでした。

Aコースは鹿児島県との県境にある天の製茶園を訪れました。午前中は茶畑でお茶の葉を摘んだり、囲炉裏を囲んで天野さんのお話を聞いたりしました。お昼に郷土料理を食べ、午後には外で野遊びをしました。初めての経験ばかりで少し疲れた様子でしたが、大声で笑いながら自然を目一杯楽しみました。

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Bコースは愛林館を訪れました。そこで自分たちで豆腐とうどんを作り、さらに鴨をさばいて鍋を作りました。普段は食肉として売られているものを目にすることが多いですが、一羽の鴨からさばかれるところを見て改めて「命」を頂いていることを実感したようです。午後は棚田の里を見学し、計算されて積み上げられた石垣を見て先人の知恵に感心したようでした。また、草刈り体験もさせて頂きました。Bコースも普段できない体験ができてとても楽しそうでした。

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3日目の夜にはシンガーソングライターの柏木敏治さんにコンサートを開いて頂きました。水俣病患者さんやその家族の気持ちに寄り添いながら曲を作ってこられた柏木さんの詞や歌声を聞きながら、これまで見てきた水俣の景色や、このFWで会ってきた方々を思い出している生徒もいるようでした。最後には学校で練習してきた「春の汽車は遅い方がいい」を一緒に歌いました。

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【4日目】

最終日となる4日目は現地FWのまとめとなる日でした。まず相思社水俣病考証館をスタッフの永野三智さんの案内のもと見学しました。考証館は実物を多く展示してあり、漁民が使っていた道具や、行政から患者へ送られた手紙、そして実際にデモで使われたのぼりなども展示されていました。

そのあとは永野さんがFWを通して生徒が感じた疑問や気持ちを丁寧に聞き取ってくださり、そこから話を発展させて「みんなで考える」時間を作って下さいました。いま、現地で問題になっている「水俣病の病名変更について」の話題になった時は、本校の生徒と一緒になって悩み、考えてくれました。生徒も発言するスタイルだったので、これまでのFWの総括が出来ました。

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 最後に福田農場でお昼にパエリアを作り、食べました。その後はお土産を買ったりソフトクリームを食べたり自由時間を過ごして水俣をあとにしました。

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生徒たちはFWを通して様々な体験をしてきました。授業で習ったものと実際に目にするものとでは印象の違いもあったと思います。この経験を通して、さらに深い課題意識をそれぞれが持ち、考えていってほしいと思います。