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2020年8月 6日 (木)

1学期終業式が行われました

8月5日(水)1学期の終業式が行われました。 終業式は放送で、教頭先生のお話がありました。どのクラスでも、お話の概要を記したプリントを見ながら、真剣にスピーカーから流れるお話を聞く様子が見られました。この後は三者面談期間に入ります。

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【終業式のお話】

今日で2020年の1学期が終わります。  

 ほんとうに何から何まで異例ずくめの1学期でした。今日、8月5日が1学期の終わりということ自体、これまでになかったことです。考えてみれば今日のように、学校で現在の中学1年生から高校3年生までが、放送とは言え、いっしょに学校の中で時間を共有して同じ話を聞く、ということも、今年度初めてです。5月8日の始業式は、校長先生のお話をみなさんは、それぞれのご家庭のデバイスを通して聞いていました。

  ほんの半年前までは、学校で全校が同じ話を聞く、というのは「当たり前」のことでした。このように「当たり前」と思っていたことが、次々と「当たり前」ではなくなっていった、というのが、今年の前半でした。今、改めて、今日のような共有できる時間を大切にしたいと感じます。  さて、今日はこの1学期を振り返りながら、これからの夏休み――例年よりかなり短い期間になりますが――と、2学期に向けてのお話をしたいと思います。

1学期を振り返って  

 今年の1学期は、オンライン学習からのスタートになりました。  

 中学2年生以上は4月13日から、中学1年生も5月7日のオンライン入学式後から本格的なオンライン学習がスタートしました。4月当初は、5月早々には登校が再開できるのでは?という期待もありましたが、結局分散の形をとってみなさんが登校を再開できたのは、6月になってからでした。  

 それまでの2か月の間、多くのみなさんは新しいクラスメートに直接会うことができずに、もどかしく感じたこともあったことでしょう。一方で、画面越しではありますが担任の先生やクラスメートに会えたり、ダイアリーやFormなどをとおして先生とつながったりする中で、安心感を得ることもできた人も少なくなかったかもしれませんね。また、オンライン学習では、さまざまな形での授業や動画配信等が行われました。これは、先生方も、みなさんも、あまり経験がない中で手探りだった部分もありますが、オンラインの学習にがんばって取り組む中で、みなさん自身、着実に力を付けていってくれたと思っています。  

 そして、6月、ようやく分散登校が再開されました。学年によって週2から3日登校し、後の日はオンラインでの学習でした。この段階ではまだ、クラス全体ではなかなか集まる場面がなく、「クラスの半分の友だち」と仲を深めるような場面が多かったと思います。それでも、学校に通えて、直接友だちと会える喜びの声をみなさんからたくさん聞くことができました。  

 7月になって、短縮授業のままですが、ようやく全員登校ができるようになりました。部活動等の放課後活動も部分的に再開されました。そして、これまでの学習の成果を発揮する期末テストがあり、今日を迎えるに至っています。  

 こうして振り返ってみると、改めてほんとうに異例の数か月間だったことを実感します。そして、残念ながらこの異例の事態の収拾は、まだ見通しが立っているわけではありません。世界的に、新型コロナウィルスの陽性者は増え続け、国内でも先月から陽性者の数と地域が急激に広がりを見せています。このような中で私たちがすべきことは何でしょうか。何度も聞いている話だと思いますが、2点、改めてお伝えします。

今、改めて。必要な2つのこと  

一つは、自分が感染しない、させないための、最善の努力をすることです。  もちろん、今回のコロナウィルスは、どれほど努力をしても感染の可能性をゼロにすることはできません。ほとんど家にいる方、あるいはほんの少し買い物に出た程度の方が感染した、という事例も聞いています。どんなに努力を重ねても感染を完全に防ぐことはできません。しかし、その可能性を低くすることはできます。    

 以前、休校期間に入るときに「家にいることは、ウィルスに対する前向きな闘いです」というお話をしました。家にいることで、自分を守る。自分の大切な人を守る。さらに言えば、自分が感染しないことで、医療に従事している方のお世話にならないですむことから医療をも守ることになります。

 もちろん、この夏休みは、学校も休校ではありませんし、どうしても外出しなければならない場合もあるでしょう。でも、例えば、特別必要がないなら外出はしないこと。外ではソーシャルディスタンスを守ること。そして、外から帰ったら丁寧に手洗いをする。外出先でも手を洗ったり、除菌クリーナーを使ったりする。それが、自分も、大切な人も、そして医療も守る行為なのだということを、改めて共有したいと思います。  

 もう一つは、正しい判断力を自分の中に育てることです。  

 以前から問題になっていましたが、今回の流行拡大でも、例えばこれまで陽性者がいなかった岩手県で初めての陽性者が出て、その人を特定しようという動きがあったり、その人の会社に対する誹謗中傷が後を絶たないという報道がされています。こうした行動が、まったく何物をも生み出さないことは言うまでもありません。  

 先ほどもお話ししたように、私たちは感染の可能性を下げることはできても、ゼロにすることはできません。ということは、誰であっても感染する可能性があるということです。感染が確認された方を心配することはあっても、非難する権利は誰にもありません。  

 5月の入学式、始業式で、校長先生が、日本赤十字社の『ウィルスの次にやってくるもの』という絵本動画を紹介されたことを覚えているでしょうか。そのとき、校長先生は「ウィルスの次にやってくるのは、人間の心の中の『恐怖』だ」というお話をされました。「悪いニュースと間違った情報によって膨れ上がった恐怖が人間を乗っ取って、デマと憎悪を拡散し、人を差別し攻撃するようになる。それこそが、『ウィルスよりもおそろしいもの』だ」とおっしゃっていました。  

 私たちの心が、こうした「恐怖」によって占有されないために、何が必要か。それは、「正しい情報を選び取る力」、そしてそのための「判断する力」なのだと思います。そのために私たちは、正しい知識を学び、自分の頭で考え続けるしかありません。「正しい知識」を学び、正しく警戒することです。  

 そうした判断力を養うために、通常よりは短い夏休みではありますが、この期間もぜひ有効に利用してください。自分の頭をフルに使って宿題に取り組むこと。あなたの知的好奇心を刺激する良書を読んでみること。こうした一つひとつの取り組みが、あなたの判断する力を育てることにつながります。

アフターコロナの世界に向けて  

 先日、テレビ番組を見ていたところ、あるタクシー会社の取り組みが紹介されていました。その会社は、新型コロナ陽性と診断された方を、その方と運転士の方、両者の安全を守りながら必要な場所まで送れる改造車両のタクシーを作ったというのですね。その会社の運転士の方が、「このコロナ禍の中で、タクシー会社として何ができるかと考えたときに、お客様を安全に、目的の場所までお送りする、ということだと思いました。そう考えると、陽性と診断された方にはそうした手段があまりないのではないかと考えて、自分も運転士として関わろうと思いました」と話をされていました。素敵だな、と思いました。  

 もちろん、タクシーの会社も、以前に比べて外出する人も減り、会社として厳しい状況がある中で、そうした車両の導入に踏み切った面はあるでしょう。それは会社として当然のことなのですが、そのときに、「コロナ禍で困っている方に、タクシー会社として何ができるか」という視点をもって計画を進めたことが素敵だと思うのです。たまたまこれは、私が見た番組の一場面にすぎませんが、そうした動きは各方面で始まっています。  

 コロナの問題がしばらく解決しない期間、そしてアフターコロナの時代に必要なのは、この「自分の立場で何ができるか」を考える姿勢と、少しの想像力なのではないかと思います。そして、この姿勢と、想像力を備えることが、先にお話しした「判断力」にもつながっていくのだと思います。  

 コロナ禍は私たちにいろいろな制限や、苦しい部分をもたらします。しかし、新たな工夫や発見は、しばしばこうした苦しい中でこそ生まれます。みなさん自身も今学期はさまざまな制限がありました。しかし一方で、この間に通常では身につきにくい力も蓄えてきたことでしょう。横にクラスの友だちがいない中での学習は、ときに孤独で苦しいときもあったと思いますが、それを一つひとつ積み重ねてきたことで、自分で学習を進める力、「強さ」を身につけた人も少なくないはずです。自分と向き合う時間が長かったことで、自分の学校生活や将来の目標をよりしっかりと持てた人もいたかもしれません。 さらに今後に目を向けても、例えば学習で不十分だった点を振り返ろうとする時、オンラインの内容は従来以上に振り返りやすい面もあるでしょう。今まで以上に1学期の内容を自分のものに定着させるチャンスにしてみることができるはずです。

 さらに、2学期には委員会活動も再開の予定です。1学期中にも、オーストラリアの姉妹校、オーミストン・カレッジや横浜国立大学の留学生の方と高校生の希望者がオンラインで交流をもつ機会がありました。生徒会執行部の方々も、全国の同世代の方々との意見交換の場をオンラインでもっています。これなども、現在のコロナ禍がもたらした新しい交流の可能性でした。今後2学期以降のさまざまな活動においても、これまでとはまた異なる、新たな段階の活動にしていくことは可能です。そこでもみなさんの創意をぜひ発揮してみてください。  

 「苦しいとき」こそ新しい何かを生み出すチャンス――そういう思いで、自分が取り組んできたことを振り返り、また、これからできることを考えてみてくれると良いと思います。

神奈川学園は  

 さて、最後に今後に向けての神奈川学園の考え方についてお話ししておきます。  

 本校がこの間、大切にし、そしてこの後も大切にすることは次の2点です。  

 一つは、学校に関わるすべての人――生徒のみなさんと、先生方、そしてそれぞれのご家族――の安全を最優先すること。そしてもう一つは、生徒のみなさんの学ぶ権利を守ること、です。  

 「学ぶ」の中では、教科学習、つまり授業が最優先されますが、同時に研修などの行事や、部活動等の放課後活動などもその一部分として大切に考えています。そのような意味合いで、夏休み中も、一定の約束の下で部活動を行います。09時から16時の間という活動時間は、ラッシュ時を避けて登下校が可能な時間と考え、例年の活動時間に準じることにしました。部活動においては検温などの健康管理は顧問の先生が行いますが、一方で通常の登校と同じように、みなさん自身、少しでも体調に不調を感じたら休むことを改めて共通に確認したいと思います。そうしたお互いの努力を通して、安全で充実した活動の場をつくっていきましょう。  

 また、2学期は8月25日(火)が始まりです。2学期は、通常の8時25分登校に戻す予定ですが、先にお話ししたように「みなさんの安全」がどうか、という点が判断の基準となります。感染拡大状況のいかんによっては、時間の変更等もありえます。その場合には8月21日(金)に保護者の方あてGmailでご連絡をします。なお、8月25日(火)の始業式に関しては、直前の連絡ではなく、現時点で1学期と同様、9時25分登校で実施することとします。8時25分の登校は、2学期2日めの8月26日(水)からの予定です。先にも記したように、登校時間変更の場合は8月21日段階でお知らせします。  

それでは、明日からの夏休み、安全を最優先にしつつも、充実した日々を送ってください。