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2021年12月17日 (金)

生徒会  辻村深月さんの講演会を行いました

12月1日に辻村深月さん講演会「読むこと、書くことの幸せ」を行いました。本校では毎年図書委員会が主催し、全校講演会を行っています。講演会の前に生徒は講演して下さる方の著書を読んでお話を伺います。中学生は『かがみの孤城』高校生は『島はぼくらと』を読みました。

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今年度は全校生徒から寄せられた辻村さんへの質問に答えて頂く、トークショー形式の講演会でした。

図書委員の生徒が司会や質問係を務め進行していきます。

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課題図書『かがみの孤城』『島はぼくらと』の執筆エピソードや、なぜ学校を舞台にした物語を多く書かれてきたのか、好きなことを仕事にすることについての辻村さんの考えや仕事観、そしてご自身の中高時代のお話や学生生活の中で、上手くやっていくために人間関係で大切にしていたことなど、沢山の質問に、ひとつひとつ心を込めて辻村さんは答えてくださいました。

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あっという間に90分の講演時間が終わり、生徒会長がお礼を述べ講演会が終了しました。

 

講演会終了後、図書委員との交流会にもご参加いただきました。

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講演会中に伺えなかった質問に答えて頂き、辻村さんからも生徒へ「コロナで生活が変わったことをどう思っていますか?」「あなたにとってよい大人とは、どういう大人ですか?」などの質問を頂き、生徒は悩みながらも自分の考えを述べ、辻村さんと話し合いました。

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懇親会の1時間も本当にあっという間に終わってしまいました。辻村さんに間近にお会いすることができ、また沢山のエールを頂けて、生徒にとってかけがえのない時間になりました。

 

生徒の感想の一部をご紹介します。

 

◆私は辻村さんの講演会をずっと、とても楽しみにしていました。なぜなら、小学生の頃から本が好きで、辻村さんの本もよく読んでいたからです。辻村さんに会えるなんて滅多にないので、本当に嬉しかったし、お話を生で聞けたなんて光栄です。私が辻村さんのお話の中で特に心に残ったことがいくつかあります。まず、「最後までやり切る大切さ」についてです。辻村さんは原稿用紙を例にして、「100枚を中途半端に書くより、10枚を納得して書ききったほうが自信がつくから、最後までやり切ることは大事だ」と言われていました。確かにその通りだと思いました。何事も最後までやり切ることは大切だし、それで自信がついて次に生かすことができます。私も中途半端に色々とやるより、何か一つやりたいことを見つけて、進路など、これから役立てていけるようになりたいです。次に、進路についてです。辻村さんは「小説家になりたい」と思ったのではなく「物語を書きたい」と思ったから作家になったとおっしゃられていました。そのように感じたことは、本当に「やりたい」と思ったからで、大事な感覚だと思うので、私も「この職業になりたい」ではなく「これをやりたい」と思うものを見つけていきたいと思いました。(中1)

 

◆子どもの気持ちを忘れていくのではなく、大人になると、両方の気持ちがわかってくるとおっしゃっていました。大人と子どもというのは違うという言い方をするのではなく、子どものまま大人になっていくんだなと分かりました。お母さんがいつも私に怒っているのは、怒ることや大人の都合で言っているのだけではなく、お母さんの今までの経験や人生を振り返って私のことを思って言ってくれていることなんだと考えると、子どもの頃のことは忘れているわけではないんだと改めて感じることができました。(中1)

 

◆辻村さんが「中学、高校時代、当時はパッとしなかったけど、今思えばキラキラしていた」とおっしゃっていて、私は今、毎日が同じことの繰り返しでパッとしないなと思っていたけれど、パッとしていなくていいんだ、大きくなったら今の何気ない日常がきっとキラキラしたものに変わるんだろうなと思えました。(中2)

 

◆辻村さんの話を聞いて最も心に残った言葉は「悔いのないようにと言いたいが、残されたもの、忘れたものも大切」ということです。「昔のことを思い出しながら書くときは、取り戻すことはできないけれど、何度も確認に戻るような感じ」と聞いたとき、大人が子ども心にかえるのはこういう事なんだなと実感しました。大人になっても今日のことを時々思い出して、忘れ物を取りに来るようにして、趣味も仕事も頑張りたいです。(中3)

 

◆私は今回辻村さんがお話していた中でとても印象に残ったことがあります。「人から見たらただのおじいちゃんだとしても65歳の男性」という言葉です。赤の他人から“おじいちゃん”とひとくくりにされてしまうのは外見からの印象・偏見であり、それは今の世の中でも同じことが言えると思います。“おじいちゃん”というくくり以外にも見た目からしてあの人怖そうだなとか、外見からの偏見はどうしても感じてしまうもので、それが辻村さんがお話していた友達との関わりにもつながるのかなと思いました。「学校生活で出会っていなければ今自分の隣にいたのかもしれない」・・・この辻村さんの言葉とおじいちゃんのお話は全く他の場面でのお話でしたが、私の中では繋がったというか、同じことかなと思いました。友達関係の中でも見た目の印象などで自分とは合わなさそうだなと思って今まで話しかけたりしたことがありませんでした。そういう外側からのレッテルだけで仲良くしてこなかった子ももしかしたら気が合うかもしれないし、これからの人生で一生仲良くしていく友だちがこの子かもしれないなど、これから何か起こるのかわからないなと思うしワクワクします。逆に今とても仲良い人と、これから先仲が悪くなってしまうことがあるかもしれません。それでも失いたくない大切な友達にもう一度手を出して向き合うことのできる関係になっていけたら素敵だなと思いました。(中3)

 

◆お話の中で印象に残った言葉があります。それは辻村さんがお母さんに言われた「地に足をつけて夢を見なさい」という言葉です。私には読書のほかに絵を描くという好きなことがあります。小さいころから本当にその2つが大好きで最近は絵に関する仕事につきたいという思いも強くなっていました。しかし、この言葉を聞いて選択の幅が広がったような気がしました。(中3)

 

◆心に残る言葉はいくつかありましたが、最も心に残ったのは辻村さんが直木賞を取った際に今までそこがゴールだと思っていたけど、スタートだったという言葉です。この言葉を聞いて私はハッとしました。私は習い事でバレエをやっていて、最終目標はこれと小さいころから決めていたヴァリエーション(踊り)がありました。ずっとそれを目指していましたが、高校になって進路選択や大学受験のことを考え始め、今以上にバレエに費やせるのは最後になるかもしれない、そう思って今年の発表会で小さいころから“ゴール”と位置付けていた踊りに挑戦すると決意しました。練習中は難しすぎて苦になることも多かったのですが、いざ終わってしまうと、このあと私はどうバレエと付き合っていくべきなのか、ゴールにたどり着いて私を支えていたものが無になってしまいました。そんなとき辻村さんの「ゴールではなく、スタート」という言葉を聞き、私も今回の踊りを“ゴール”から“スタート”に変えてみようと思えました。さらに辻村さんが先輩に言われたという「これからは好きなように書ける」という言葉に、私も純粋にやりたいと思ったものを演目に選んでもいいかもしれないと思えました。残り少ないバレエ人生、心から楽しみたいです。(高1)

 

◆私は今日辻村さんのお話を伺って、好きなことを仕事にしている人はこんなにも輝いているのだなと驚きました。辻村さんが、現在中高生の私たちへの一言で、「もう一度手を差し伸べてみることで将来的に後悔が減るかも」というお話をされていて、今までの学校生活4年半で新しくできた縁が多くある中、必死さゆえに自らその関係を断ってしまった人のことも思い出し、悔いのないように話してみようと思うこともできました。自分が今居る教室を小説内だと想定して考えてみると、自分やクラスメイトの立場を客観的に見ることができるというお話や、ひどいことを言う小説の登場人物にもそれぞれ理由がある、というお話を聞いて、改めてそう考えて物事を見てみることで、少しでも人間関係での摩擦が減らせると気づくことができました。(高2)

 

◆辻村さん自身にも「学校で上手くやれなかった経験」があり、どんな言葉で伝えていたら、あの時こうしたら、と当時を思い返してしまうとおっしゃっていたのがとても印象に残っています。私自身も自分の経験を思い返し、同じように思うことが度々あり、その出来事が起こった日を「命日」のように感じ、その時期になると「今年もこの時期になったな」と感じてしまっていました。しかし、辻村さんはそういった後悔を「忘れ物」と表現していて、「後悔」ではあるけれど「大切な財産」だとおっしゃっていたことにとても驚きました。驚くと同時に、つらくて思い出したくもない、私にとって「マイナス」だと思っていた経験を、「大切な財産」だと意識することで、とても気持ちが楽になったのを感じました。(高2)

 

◆辻村さんが小説を書くことが辛くなった時は、ほかの作家さんの作品を見てやる気を上げていくということが、私にとって受験という中で辛くなった時、他の人の勉強している姿を見て、友人も頑張っているから私も頑張ろうというモチベーションの上げ方に似ていると感じました。講演会での辻村さんの考え方や言葉選びのセンスには国語ができない私には刺激が沢山ありました。新しい視点で見ることのヒントをつかめるような機会でした。有難うございました。(高3)