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講演会

2017年7月20日 (木)

《高校3年》 村瀬幸浩先生による性教育の講演会が行われました。

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7月18日の性教育の時間に、高校3年生を対象にした村瀬幸浩先生の講演会が行われました。神奈川学園で6年間学んできた「性」の問題について、その集大成となるお話を聞くことができました。村瀬先生は、性にまつわる話をタブー視するのではなく、真剣に向き合って考えることが大切だとお話してくださいました。恋愛や結婚において、両者が幸せになれる関係を築くためには、お互いの思いやりと正しい知識が不可欠です。将来出会う人が必ずしも自分と同じだけの良識を持っているとは限らないということを、問題意識として持つことができたと思います。また、事前のアンケートでも関心の高かったLGBTの話題について、村瀬先生は男女の区別を当たり前に思うのではなく、多様な性のあり方を認めることの必要性を説いていらっしゃいました。ひとりひとりが、自分や周りの人々の性について考えを深められる講演でした。

 

 

以下は、生徒たちの感想です。

 

 LGBTの人たちのことを日本社会全体の雰囲気としては特殊な人々としてみなしているような気がします。人間の性のあり方が、自分の性器と脳の性別が一致している人々だけが正常であるという風に固定されがちであるために苦しんでいる人がたくさんいるんだと改めて思いました。また、恋愛や結婚については自分自身に深くかかわることなので知ることができてよかったです。今まで性に関する話題については話しづらい、聞きづらい話題というイメージを持っていましたが、何も恥ずかしく思う必要はないのかなと思えるようになりました。講演を聴いて性に対する意識を変えることができたと思います。

 

 小学生、中学生ぐらいの自殺理由に性的いじめがあるとはみじんも考えたことがありませんでしたのでかなり衝撃的でした。自殺をしてしまった子たちが、相談できない環境を作っているのも性教育の不十分さからなのではと思いました。また、大学生になって飲み会の時に、自分が席を離れる際などには飲んでいたものをカラにしたほうがいいという助言を村瀬さんから頂きましたが(編集者注:村瀬先生の講演の中に、大学の飲み会などで悪意ある人に睡眠薬などを飲み物に混ぜられる危険があるかもしれないというお話がありました)、しかしそんな状況にある日本社会は悲しいと思いました。そんな現状だからこそ自分を守る力を今まで学んできた知識を生かしていこうと思いました。それから、リスニング力を持った女性になることと、リスニング力を持っている男性なのか見極めることを忘れずにいたいです。

 

 結婚と恋愛は別物だという話が印象的でした。恋愛してその延長線上に結婚はあって、何年たってもずっと思い合うものなのかなと想像していました。だから、二心二体という言葉を聞いた時、衝撃を受けました。結婚したって、夫婦になったって、その相手と自分は別人であって、自分がしてほしいこととか意志を相手に伝えて、話し合ってこそ夫婦というものを築いていくものだというお話は、心に重くずっしり来るものがありました。結婚や恋愛についてよく考えていきたいです。

2017年7月15日 (土)

《中学3年》 海外協力体験を聴きました

期末考査が終わった後の考査講評の中で、中学3年生はJICA青年海外協力隊として中米のホンジュラスに派遣された経験を持つ宮澤さんに、「海外に住むということ」「国際協力とは」というテーマでお話をしていただきました。90分が短く感じられるほど、圧倒的な迫力で視野が開けるお話を聞くことができました。

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宮澤さんの自己紹介はスペイン語で始まりました。名前を名乗った後も「ホンジュラスは飛行機で20時間」「ここには沢山の女の子がいる」という内容を全てスペイン語で話します。最初生徒たちは驚いていましたが、宮澤さんの身振り手振りや表情、書いて下さる地図を見たり、繰り返し伝えて下さる言葉を反復するうちに、宮澤さんが伝えたいことが分かるようになり、スペイン語で挨拶を返せるようになりました。「外国語が苦手だから海外に行くのが不安だな…と思っている人も大丈夫。通じるものです」と笑顔で言い切ってくださった宮澤さんの言葉で、生徒たちの顔が明るくなりました。

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ホンジュラスの基本情報も楽しく学べました。身近でよく知っている国ではない分、見知らぬ土地を想像してイメージを出し合っていきます。クイズ形式で答え合わせをしながら、気候や食文化を学びました。

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生徒が「価値観」「文化の違い」について考えたのは、ケーキの切り方を問われた時でした。ホームステイ先の子どもの誕生日にお祝いで買ってきたケーキを12人で分ける時、どんなふうに切るだろうか… 友だちと話し合い、自分でも色々な切り方を考えました。数人の生徒が自分の考えた切り方をホワイトボードに描いて発表します。丁寧に生徒の気持ちを掬い取りながら正解を伝えて下さる中で、ケーキの切り方一つとっても文化的な差異があることに気づかせてくださいました。

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後半は宮澤さんが何故国際協力をするに至ったかと、現地でどのようなプロジェクトに参加し、何を学んだのかを伝えて下さいました。青年海外協力隊に入るまでに英語を懸命に学んだこと、現地プロジェクトに関わっている時に、知らず知らず優位に立って現地の方と接していた自分に気づいた時のことなどを話してくださいました。これから進路を選ぶ時期に差し掛かる生徒たちにとって、一つの目標に向かって努力し続け人との縁を大切にして夢をかなえていった宮澤さんの生き方は大きな励ましになったのではないかと思います。

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「当たり前のことは、実は当たり前ではない」という言葉は、異文化に暮らす方々と接する時に気持ちに留めておきたい言葉です。そして、その言葉は「学校を現地に作るプロジェクト」を通して宮澤さん自身が直面した、女性が教育を受けられない状況とも重なります。当たり前のように学校に通える自分たちとは違い、受けたくても教育を受けられる環境にない子供たちが世界には沢山います。「当たり前」の意味と、「当たり前でない世界の現実」両方を考える機会となりました。

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中学3年生は夏休みに訪問活動を行います。主に博物館や資料館を訪ねるのですが、そこでも宮澤さんのお話を思い浮かべて学ぶことができると思います。どのような学びをしてくるのか、楽しみです。

《中学3年》 朴慶南さん講演会

6月30日の国際の時間、エッセイストでラジオパーソナリティーをしている朴慶南さんに講演をしていただきました。溢れるように楽しいお話をして下さる姿に元気をいただきながら沢山の大切なメッセージを受け取る時間になりました。

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朴さんは痛みを抱えている方の傍に寄り添ってきた友人のお話をして下さいました。暴力という形でしか自分の苦しさを表せなかった人が、誰かに受け止めてもらったことで変わっていくというエピソードです。目の前にその情景が浮かぶようなお話に、生徒は身を乗り出して聴き入っていました。

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朴さんは社会で「弱者」と言われる方たちの思いを代弁するお話をして下さいました。障害を持っていても姉の結婚式に浴衣を縫い上げてお祝いをした人のお話を聞きながら、同じ人間なのに人と人を隔てているものがある悲しさを思いました。そして、その状況を変えていくには何が必要なのかを考えました。

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関東大震災の直後に朝鮮人が井戸に毒を入れたというデマが流れ、沢山の朝鮮人が殺されたことがあると生徒たちは学んでいました。朴さんは大川常吉さんが井戸の水を飲んで見せたというエピソードを紹介してくださいました。人として大切にすべきことは何か、想像力と判断力について考える時間になりました。

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講演の途中で朴さんはチマチョゴリを着て見せてくださいました。鮮やかな色合いと形の美しさに、生徒はとても感動していました。身近な国である韓国のことをもっと知りたいと思えた生徒たちです。

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生徒の感想より

 私は朝鮮や朝鮮の方と関わることがあまりなくて、朝鮮人のイメージはないけれど、国のイメージだとニュースから知ることがほとんどなので、あまり良いイメージはなく、日本が嫌いなのかなという印象でした。

 でも、朴さんの話を聞いて、日本が関東大震災の時にとてもひどいデマを流し、虐殺していたことがあったと聞いて、納得しました。私も逆の立場だったら、あまり良いイメージを持たないと思ったからです。最初は理由もわからず、ただ嫌っているだけだと思っていて、だったら勝手に嫌っていてよくわからないという感じだったけど、その話を聞いて悲しくなりました。

 でも怖い経験をしたにもかかわらず、こうやって講演会を聞いてたくさんの話を聞けて良かったです。たくさんの面白い話を混ぜて、私のあり方や私でいいのだということなど、すごく深い話を聞く貴重な時間になって、心が軽くなりました。人はすぐ比べてしまって、優越感や劣等感を感じてしまうけれど、比べる必要はないんだ、比べることができないという言葉にすごく感動しました。

 

 今回の朴慶南さんのお話を聞いて、「直線」で分けられている社会の実態を私はよく知らないのだなと痛感しました。朴さんが話してくださった障害を持っているキイちゃんが、自力で着物を作ってお姉さんにプレゼントしたという話には驚き、キイちゃんの努力に感心しました。結婚式の会場に行ったとき、周りの人々は障害者であるキイちゃんを、邪魔者を見る目で見ていて、どうして同じ人間で同じ地に立っているのに、そこまで軽蔑するのでしょうか。関東大震災の時の朝鮮人を大量に殺した事件もそうです。震災が起きて、みんなパニックに陥っているとはいえ、ちょっとしたデマで震災前まで共に生活していた朝鮮人の人たちを「朝鮮人だから」といった安易な理由で殺してしまったのでしょうか。お話にあったように、井戸の水に毒を入れたというならば、その水を飲んでみて毒が入っていないことを証明すればいいというような冷静に判断する力が当時の多くの人々は、度重なるハプニングで失ってしまったのでしょうか。色々な点で社会の中で人は分けられていると朴さんは仰っていましたが、私もまったくその通りだと思いました。差別などが原因で自らの命を絶ってしまう人もいる中、私たちはその人の分まで生きたいです。

2017年6月30日 (金)

《中学2年》 小網代の森

6月24日、中学2年生は小網代の森に出かけました。当初の実施日が雨天で中止されていたので、心配もありましたが、当日は気持ち良く晴れ上がり貴重な体験となりました。

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 大変暑い日でしたが森の中はひんやりとしていて心地よかったです。地形が変化するとそこに生えている植物も変化しているのがとてもよくわかりました。生徒はたくさんの蝶やトンボを見たり、虫や鳥たちの賑やかな声を聞いて「あれ何??」「あそこ!見て見て!」と楽しげな声をあげていました。

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干潟の前でガイドの方から小網代の森に住むカニを説明して頂きました。カニの大きさの違いや、ハサミを振って求愛のダンスをすることを教えていただいた後に、干潟に降りてカニを探しました。干潟の一部ではたくさんのチゴガニのダンス(求愛活動)を見ることができ、生徒達は目をきらきらさせて見入っていました。

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*生徒の感想より*

小網代の森に行って色々なことを学んだり、考えたりすることができました。最初はシダや竹がたくさん生えていて、全体的に暗い静かなところでした。そこには普段みたことがない不思議な虫がたくさんいて、保護されたこの森にはたくさんの生物が暮らすことができるんだなと感じました。また、岸にはアカテガニの巣の穴がいくつかあって、小網代の森にはさえぎる建物がないから干潟から離れたこの場所でも巣があるのだとわかりました。岸先生の本にあった通り流れている川には蛍の餌であるカワニナがいて、学んだことを実際にみることができ、とてもわくわくしました。

 真ん中のあたりに来ると周りにあった高い木は減っていき、草などが増えて景色が変わりました。そこにはハンゲショウという、葉の半分が白くなっていて虫をおびき寄せる特徴を持った葉があって、色々な草木がここにもあるんだなと感じました。(略)

 最後に色々な種類のカニを見ました。それぞれのカニには体が細長いや体が大きいなど特徴が一つ一つ違っていました。細長い場合には穴に入ることができる、後ろの足が平らな場合には水の中で生活する・・・など体の特徴から住んでいる場所が分かると知り、とても驚きました。チゴガニはたくさんいて交尾のためにダンスをしていました。遠くから見ると何匹も手をあげていてとても面白かったです。カニは水の中・砂場・干潟など様々なところに生活しています。このことから道路などさえぎるものがないため、自分たちに合ったところで生活できるんだなとわかりました。

2017年6月29日 (木)

《中学2年》 岸先生講演会

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6月19日、雨天のため順延されていた小網代の森研修を前に岸由二先生に講演をして頂きました。岸先生は慶應義塾大学名誉教授であり、NPO法人鶴見川流域ネットワーキングの代表でもあります。生徒達は以前から岸先生の著書である「『流域地図』の作り方」を読んでいたため、実際にお会いできる日を心待ちにしていました。

講演会では、「鶴見川の水は汚いか?」をテーマに、「いい川とは何なのか」をみんなで考えました。私たちは「きれいかどうか」という観点だけで川の価値を決めてしまいがちですが、多様な生命が育まれる川や、文化的に価値のある川など、川との向き合い方にも色々な見方があることに気づかされました。岸先生、ありがとうございました。

*生徒の感想より*

 私は今日のお話を聞いて「きれいな川」とは色々な意味を持っている言葉だなと思いました。今までは水がきれいでたくさん生き物がいる川だと思っていたけれど、水がきれいだと生き物の食べ物がいないということを知り、最初に思っていたことはできないことだなと思いました。

 確かに私の家の前には早淵川が流れているのですが、水がきれいで流れが穏やかなところには魚がいません。少し水が汚れていて、流れが速いところには魚やカメがいます。大雨で川の水位が高くなってにごった水が流れた次の日には魚がいなくなってしまっていたけれど、その次の日くらいにはまたいたところに戻ってきています。

 今考えれば、その場所は魚たちにとってたくさんのえさがある場所だったと思います。見た目はにごっていて人間としては「汚い川」かもしれないけれど魚には「きれいな川」だと思われていたのだと思いました。

 上のことを考えると人間が持っている「きれいな川」の感覚と魚などの川にすむ生き物が持つ「きれいな川」の感覚は違うと感じました。

 今日のお話を聞いて川に対する見方が自分の中で変わった気がします。「川が汚いから」とその川のきれいさを決め付けるのではなく、色々な方向から川を見ていきたいです。

 

 岸由二先生のお話を伺い、私は大事だなと思う点を2つ見つけました。1つ目はよい川はただきれいな川ではなく、世界やその地の人々の考え方によって違っているということです。私は確かにきれい過ぎたら魚はすめないということは習いましたが、勉強と考えがつながっていませんでした。

 また今まではアマゾン川はすごく汚い川で、あまりよい川ではないと思っていましたが、偏見だったなと思いました。考え方を変えて、これからもっとそれぞれの川の特徴を学んで流域のこともよく知り、川の流れを知って、地球のことを色々な方向から見て考えることができるようにもっと自分の身近な川から学ばなければなと思いました。

 2つ目は鶴見川が豊かで魚もいる川だったことです。私も岸先生と同じように鶴見川に住んでおり、その川の周りで小学生の頃たくさん遊びました。うわさで汚い川だとよく言われているのを聞いて、つくの公園のごみ拾いはしたけれどボラがよく跳ねているのを見ていたので、なぜなんだろうなと少し思っていました。

 今回先生のお話で、必ずしもきれいな川が魚がすめるとは限らないと知り、魚のいる鶴見川がもっと好きな川になりました。

 これからはもっと正しい川の知識を知り、1つ1つの川を大切にし、よく特徴を知って、油は流さないようにし、身近なことから地球を守り、心地よいところにしていきたいです。

2017年5月16日 (火)

《中学2年》 矢部和弘先生の講演会を聞きました

5月11日(木)に東京農業大学の矢部和弘先生から「小網代の森の自然環境と保全活動の歴史」というテーマでお話を伺いました。小網代野外活動調整会議に所属している矢部先生は、小網代の森を守る運動を継続していらっしゃいます。講演会では、小網代の森が、完結した流域生態系であり、関東地方・東海地方で唯一だと聞きどれだけ貴重な場所であるかを実感することができました。また、木を適切に切ることで日光が差し込み、植生の多様性が保たれることや動植物が2000種以上生息していることなど、多岐にわたるお話を伺いました。

講演会の後には生物部からも小網代の森についてのプレゼンテーションもあり、生徒たちは実際に現地に行くのがより楽しみになったようです。

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2017年4月17日 (月)

《中学3年》 嶋田昌子さんの講演会がありました

中学3年生は毎週金曜日に「国際」の授業があります。その初回として、横浜シティガイド協会の嶋田昌子さんにお話を伺いました。

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「この中で横浜に住んでいる人は?」という問いかけから講演会は始まりました。たくさんの生徒が手を挙げましたが、その中で両親の代から横浜在住かどうかを問われると、手を挙げる人数は大きく減りました。横浜が多くの人を受け入れてきた街だということが分かりました。

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開港前の横浜は人口が少ない村でした。ペリー来航が大きな転機となり、外国人が次々と入ってくるようになりました。ペリー来航時には500人で100戸のみだった横浜の昔に思いを馳せました。

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嶋田さんは浮世絵を使って開港当時の横浜の様子を示してくださいました。歴史上の人物が生き生きと浮かび上がってきます。大都市へと変わっていく経緯や居住区域が整理されたことなどを生徒たちは興味深く聞きました。

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講演会後半は5月に出かける横浜探検のコース説明でした。「関内・馬車道」「中華街」「山下公園」「元町・山手」「水道道」それぞれのコースの特徴に、生徒は耳を澄ませて聞きました。どのコースにもはっきりとしたテーマがあり、全部回ってみたいと思える内容でした。

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最後に嶋田さんは「ガイドの心得はホームステイの秘訣と同じです」とお話になりました。ホストファミリーから鏡をもらった方のお話は、笑顔の大切さを伝えるものでした。何を語るか、どのように伝えるかということも大切ですが、人と対する時には笑顔が繋がりを作るきっかけになるというメッセージは生徒の心に残っています。海外研修を充実したものにするためにも横浜探検で多くを学ぼうと思えました。

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2017年1月17日 (火)

《高校1年》 国際 上野哲路さんのディジュリドゥ演奏会

2017年の新年初回の国際の授業では、学年合同でアボリジニの民族楽器であるディジュリドゥの演奏会が行われました。演奏をしてくださったのは上野哲路さんです。アーティストとしては「哲J」という名前で活動されています。上野さんには本校でオーストラリア方面の研修が始まった当初からお世話になっており、今回もご協力をいただき演奏会を開催することとなりました。

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演奏会の後は各研修先の方面に分かれての分散会でしたが、オーストラリア方面の生徒たちは引き続き上野さんのお話を伺い、アボリジニの方々の文化や生活について学びました。特にアイデンティティーについて問いかけがあり、それぞれが考えを深められたものになりました。

以下は生徒の感想です。

 ディジュリドゥの音を初めて聞きました。リコーダーみたいに穴が開いているのかと思っていたけど、実際は違って、どちらかというとリズム楽器に近いと聞き、「なるほど」と思いました。上野さんが演奏前に曲の説明をしてくださったので、曲の情景を思い浮かべやすかったし、アボリジニの人々は自然をリズムで表現していることに感動しました。自然の力によってつくられた楽器で自然を表現することは、今の私が生きる世の中ではなかなか触れないことだと思いました。
 その後の上野さんのお話では、アボリジニについてよく知ることができました。アボリジニは、場所によって言葉、文化、芸術、生活が違うことに驚きました。そして、彼らは自分の存在を確立していることがすごいと思ったし、うらやましいと感じました。自分のアイデンティティーがあり、それが伝統的に受け継がれていること。それを知り、自分のアイデンティティーは何かを考える機会を与えてもらいました。今、自分のアイデンティティーは?と言われてハッキリ答えられないが、私がAUSに行ったときに見つけられるんじゃないかと思います。カルチャーショックがあるのは承知しています。それによって自分の視野が広がることを楽しみにしているし、成長できると思います。  (I. Wさん)

2016年12月17日 (土)

《中学2年》 アイヌ文化体験会がありました

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12月15日に3名のアイヌの方に来ていただき、文化体験と講演をしていただきました。事前に社会の授業や学年集会でアイヌの歴史を学び、質問を考えて臨んだ会でしたので、生徒は集中してお話を聞き、豊かな文化を楽しく学びました。

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お話は質疑応答形式で進んでいきます。「音楽や踊りにはどのようなものがあるのですか」「アイヌ語で一番素敵だと思う言葉を教えてください」など、生徒10名が出した質問にとても丁寧に答えてくださいました。アイヌ独自の音楽ということでは民謡も披露していただき、そのゆったりとした不思議な曲調に耳を澄ませました。

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中には「自分がアイヌだということに葛藤や辛かったことはありましたか」という質問がありました。「自分ではないけれども、アイヌということを隠してきた母親のことを思うと辛い」という答えを聞き、生徒一人ひとりが「誰もが認められて生きていくこと」の大切さを思いました。差別の歴史を持ちながらも今を前向きに生きている姿に心動かされた生徒たちです。

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アイヌは自然の中に暮らしてきた民族であり、様々な神(カムイ)を祀っています。そのカムイへ祈りを捧げる儀式に使う道具も特別に見せてくださいました。見事な模様が彫られている祭具を手に取って、じっくりとその美しさを眺め、アイヌが大事にしてきた祈りの時を思いました。

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お話の後は文化体験です。まずはアイヌの口琴、ムックリの演奏に挑戦です。持ち方から鳴らし方まで丁寧に教えていただき、中にはすぐに音が出るようになった生徒もいました。先生たちも挑戦し、中には上手に演奏できた先生もいました。生徒たちは大喜びでした。

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最後は全員で3つの輪になって踊りました。手拍子と腕の振りが独特でしたが、すぐに覚えることができ、笑顔で踊りの輪が動いていく様子は圧巻でした。

体をくぐらせながら豊かな文化を学ぶ体験会。生徒の心に刻まれるものとなりました。

2016年11月15日 (火)

《中学2年》 治水や水循環について小林さんの講演を聞きました

11月11日は「学年の日」でした。午前中のみの日でしたが、鶴見川流域ネットワーキングの小林範和さんをお招きして、鶴見川を切り口に「治水」「水再生」「水循環」についてとても豊かな講演をしていただきました。

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小林さんはまず全員に「川の水はどこから来るの?」と問いかけました。生徒からは「空」「山」「雲」という答えが聞こえてきました。その答えを拾いながら、流域に降った雨が集まって川になることを説明することから講演は始まりました。

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鶴見川の特徴は「つるむ川」という語源によく表れているのではないかと小林さんは語っていました。曲がりが多い鶴見川は洪水の多い暴れ川でもあり、昭和50年代までは大規模水害に悩まされてきたことが写真で分かりました。現在は河川改修、調整池、遊水地の取り組みが進み、平成に入ってからは水害は起こっていません。目に見えないところに様々な工夫がされていることが分かり、生徒たちはとても驚いていました。

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都市河川である鶴見川は「汚れ」でも有名な川でした。生活の汚れがその中でも96%を占めていると分かり、自分の生活が川に直結していることを実感しました。昔よりはきれいになっていると考える人数はとても多く、下水処理場の働きについても思いを馳せることができました。「どうして川の水はこれ以上きれいにならないのか」という問いについても真剣に考えていました。

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講演の後半はワークショップ形式で行われました。「あなたは、どこで、誰と暮らしていますか」という問いの答をそれぞれが紙に書いて示します。「家で家族と」「横浜で家族と」…時には「日本で家族と」という答えが見られました。

その答えを拾いながら、小林さんは改めて流域を考える意味を伝えてくださいました。鬼怒川の大規模災害は県を越えた源流域で大雨が降ったために下流で堤防が決壊したことなどを例にとり、地面を意識して広く地域をとらえる意味を伝えてくださったので、生徒たちはとても納得していました。

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講演の最後は外来種の問題に触れ、生態系のバランスを理解する必要性が語られました。更には、自分の生まれ育った川の流域はどこかをもう一度考えて、友だちと共有することで川に対する関心が高まっていました。

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小林さんは「流域」という思考を大切にすることで見えない部分を想像することの大切さを伝えてくださいました。川を軸にして地域全体を眺める視点を共有できたと思います。「自分の住んでいる地域はどうなのか」「自分が生活の中で出した汚れはどこに行くのか」など、「自分」や「自分の生活」を問う講演会になりました。

 

 

 小林さんのお話を聞いて、神奈川県の川のことについて沢山のことを学びました。小林さんのお話の中で特に印象に残っていたのは「洪水」のことについてです。川は江戸時代や大正時代までは小学校や中学校の子供たちが夏の水泳の授業で泳ぎ疲れてしまったら、そのまま川の水を飲んでいたそうでした。今の川もとてもきれいだけれど、「遊びたい」「飲んでしまおう」という気持ちにはなりません。そして、1970年代の川は洗剤の泡だらけになっていて、川の水の色もとても汚いこげ茶色をしていて、とても不快になるような感じでした。だけど、原因が私たちの生活のせいだと考えると心が痛いです。

 そして大正時代から平成になるにつれて、30%の都市部が約80%に急増して、とてもにぎやかでよいことだと思いますが、それと引き換えに土の中に雨が浸透してゆっくり川に流されていくのに約10時間ほど必要だったのに、今ではたったの2時間だけで川に流れてしまうということが洪水につながるのだなと思いました。でも今は洪水を防ぐためのテニスコートのような場所を作ることによって、洪水をできるだけ最小限に抑えていて、都市化をしながら洪水を防ぐことができてとても素晴らしいと思います。神奈川県は年々人口が増加していくのに対して川が少しずつきれいになっているそうです。それは、みんなの生活の見直しと下水処理場のおかげできれいな川をキープできているのではないかと思いました。普段は特に川について考えてはいませんが、お話を聞くと、もっと川について学んでみたり、どのように私たちが工夫すれば川がもっときれいになるかを考えてみたくなりました。水は人間にとってとても大切なので、川を大切にしていきたいと思います。