2017年7月28日 (金)

《中学3年》 夏休み訪問活動 JICA海外移住資料館へ

中学3年生の総合学習のテーマは「異文化理解」「多文化共生」です。移民の国であるニュージーランドとオーストラリアに研修に行くこともあり、国境を越えた人の動きを考える訪問活動を夏休みに行いました。JICA横浜海外移住資料館訪問の様子をお伝えします。

07j3jica01

07j3jica02

07j3jica03

07j3jica04

資料館に到着するとすぐに3つのグループに分かれて「移民カルタ」の札が配られました。自分に渡されたカードに書かれた絵を資料館内の展示物から探し出します。その展示物の場所をそれぞれが分かってからガイドツアーが始まりました。

07j3jica05

07j3jica06

07j3jica07

07j3jica08

ガイドの方々の説明はとても分かりやすく、生徒たちは沢山メモを取りながら聞いていました。移住者の子孫には国籍が二つあり、そのどちらかを成人になってから選ぶことや日本からどの国に出かけて行ったのかを聞いて、現地での生活に思いを馳せました。

07j3jica09

07j3jica10

07j3jica11

07j3jica12

サトウキビの栽培に勤しんだり、コーヒー豆や綿花を栽培したり… 移住した土地の環境に合った農作物を育てていたことを知りました。模型で再現された食卓こそまさに「異文化」が見えるものであり、移り住んだ土地に馴染もうとしながら、自分のルーツを大切にしようとした人々の思いを感じることができました。

07j3jica13

07j3jica14

07j3jica15

07j3jica16

中学3年生の訪問活動では「問いを立てる」ことが課せられています。単に疑問を見つけるだけでなく、その答えを考えたり調べたりしたうえでレポートを書きます。ガイドツアーが終わってからも展示物を真剣に見てメモを取る姿が印象的でした。

07j3jica17

07j3jica19

案内をして下さったガイドの方々からは「鋭い質問が次々に出ました。問題意識を持って聞かないと生まれない質問です。素晴らしいです」とお褒めの言葉をいただきました。真剣にメモをしたり、ガイドの方に特別に説明していただいたり…と意欲的に学ぼうとする姿が沢山見られた訪問活動でした。

《中学3年》 国際 全体授業「先住民族と移民」

夏休みに入る前の学年の日。中学3年生は「国際」の授業を行いました。今回の全体授業テーマは「先住民族と移民」。移民で成り立ち、受け入れてきた国家がどこかを考えることから授業は始まりました。生徒たちは友だちと相談しながら国を挙げていきます。

J3immigrants01

J3immigrants02

J3immigrants03

次に、先住民族についても考えました。大航海時代にヨーロッパ各国から世界へと人は動いていきました。当時「発見」したと思われた国には先住民族がいました。世界地図を見ながら紹介される民族名を書き込んでいきます。地図上の日本には「アイヌ」と書き込まれ、中学2年生で学んだアイヌの歴史を思い出しました。

J3immigrants04

J3immigrants05

3月に訪れるオーストラリアとニュージーランドにも先住民族はいました。どちらも独自の豊かな文化を持つ民族でしたが、言葉を奪われ、文化を否定されていった歴史があります。オーストラリアには同化政策を行っていた時期が長くあり、アボリジニの子どもたちは家族から引き離されて白人の家庭で育てられました。『裸足の1500マイル』という映画の一部を見て、引き離された家族の悲しみを目の当たりにしました。生徒たちの多くは言葉を失いながら映像に見入っていました。

J3immigrants06

J3immigrants07

同化政策以外にも「白豪主義」が取られていた時期が長くオーストラリアにあります。第二次大戦後に国際社会からの非難を受けて方針を転換し、多民族・多文化社会へと舵を切りました。生徒たちはオーストラリアが多文化社会に至るまでの歴史を知り、本当の意味での多文化共生を実現するには何が必要なのかを考えました。

J3immigrants08

J3immigrants09

J3immigrants10

グローバルな人の動きは更に加速しています。その一方で、分断を是とする主張も生まれています。これからの社会や世界がどのようになっていくのか、そこで一人ひとりが何をしていくのか… 研修の事前学習という枠を越えて世界のこれからを考える時間になりました。

2017年7月20日 (木)

《高校3年》 村瀬幸浩先生による性教育の講演会が行われました。

Dsc06445

Dsc06447

7月18日の性教育の時間に、高校3年生を対象にした村瀬幸浩先生の講演会が行われました。神奈川学園で6年間学んできた「性」の問題について、その集大成となるお話を聞くことができました。村瀬先生は、性にまつわる話をタブー視するのではなく、真剣に向き合って考えることが大切だとお話してくださいました。恋愛や結婚において、両者が幸せになれる関係を築くためには、お互いの思いやりと正しい知識が不可欠です。将来出会う人が必ずしも自分と同じだけの良識を持っているとは限らないということを、問題意識として持つことができたと思います。また、事前のアンケートでも関心の高かったLGBTの話題について、村瀬先生は男女の区別を当たり前に思うのではなく、多様な性のあり方を認めることの必要性を説いていらっしゃいました。ひとりひとりが、自分や周りの人々の性について考えを深められる講演でした。

 

 

以下は、生徒たちの感想です。

 

 LGBTの人たちのことを日本社会全体の雰囲気としては特殊な人々としてみなしているような気がします。人間の性のあり方が、自分の性器と脳の性別が一致している人々だけが正常であるという風に固定されがちであるために苦しんでいる人がたくさんいるんだと改めて思いました。また、恋愛や結婚については自分自身に深くかかわることなので知ることができてよかったです。今まで性に関する話題については話しづらい、聞きづらい話題というイメージを持っていましたが、何も恥ずかしく思う必要はないのかなと思えるようになりました。講演を聴いて性に対する意識を変えることができたと思います。

 

 小学生、中学生ぐらいの自殺理由に性的いじめがあるとはみじんも考えたことがありませんでしたのでかなり衝撃的でした。自殺をしてしまった子たちが、相談できない環境を作っているのも性教育の不十分さからなのではと思いました。また、大学生になって飲み会の時に、自分が席を離れる際などには飲んでいたものをカラにしたほうがいいという助言を村瀬さんから頂きましたが(編集者注:村瀬先生の講演の中に、大学の飲み会などで悪意ある人に睡眠薬などを飲み物に混ぜられる危険があるかもしれないというお話がありました)、しかしそんな状況にある日本社会は悲しいと思いました。そんな現状だからこそ自分を守る力を今まで学んできた知識を生かしていこうと思いました。それから、リスニング力を持った女性になることと、リスニング力を持っている男性なのか見極めることを忘れずにいたいです。

 

 結婚と恋愛は別物だという話が印象的でした。恋愛してその延長線上に結婚はあって、何年たってもずっと思い合うものなのかなと想像していました。だから、二心二体という言葉を聞いた時、衝撃を受けました。結婚したって、夫婦になったって、その相手と自分は別人であって、自分がしてほしいこととか意志を相手に伝えて、話し合ってこそ夫婦というものを築いていくものだというお話は、心に重くずっしり来るものがありました。結婚や恋愛についてよく考えていきたいです。

2017年7月15日 (土)

《中学3年》 海外協力体験を聴きました

期末考査が終わった後の考査講評の中で、中学3年生はJICA青年海外協力隊として中米のホンジュラスに派遣された経験を持つ宮澤さんに、「海外に住むということ」「国際協力とは」というテーマでお話をしていただきました。90分が短く感じられるほど、圧倒的な迫力で視野が開けるお話を聞くことができました。

J3jica01

J3jica02

J3jica03

宮澤さんの自己紹介はスペイン語で始まりました。名前を名乗った後も「ホンジュラスは飛行機で20時間」「ここには沢山の女の子がいる」という内容を全てスペイン語で話します。最初生徒たちは驚いていましたが、宮澤さんの身振り手振りや表情、書いて下さる地図を見たり、繰り返し伝えて下さる言葉を反復するうちに、宮澤さんが伝えたいことが分かるようになり、スペイン語で挨拶を返せるようになりました。「外国語が苦手だから海外に行くのが不安だな…と思っている人も大丈夫。通じるものです」と笑顔で言い切ってくださった宮澤さんの言葉で、生徒たちの顔が明るくなりました。

J3jica04

J3jica05

J3jica06

ホンジュラスの基本情報も楽しく学べました。身近でよく知っている国ではない分、見知らぬ土地を想像してイメージを出し合っていきます。クイズ形式で答え合わせをしながら、気候や食文化を学びました。

J3jica07

J3jica08

J3jica09

生徒が「価値観」「文化の違い」について考えたのは、ケーキの切り方を問われた時でした。ホームステイ先の子どもの誕生日にお祝いで買ってきたケーキを12人で分ける時、どんなふうに切るだろうか… 友だちと話し合い、自分でも色々な切り方を考えました。数人の生徒が自分の考えた切り方をホワイトボードに描いて発表します。丁寧に生徒の気持ちを掬い取りながら正解を伝えて下さる中で、ケーキの切り方一つとっても文化的な差異があることに気づかせてくださいました。

J3jica10

J3jica11

J3jica12

後半は宮澤さんが何故国際協力をするに至ったかと、現地でどのようなプロジェクトに参加し、何を学んだのかを伝えて下さいました。青年海外協力隊に入るまでに英語を懸命に学んだこと、現地プロジェクトに関わっている時に、知らず知らず優位に立って現地の方と接していた自分に気づいた時のことなどを話してくださいました。これから進路を選ぶ時期に差し掛かる生徒たちにとって、一つの目標に向かって努力し続け人との縁を大切にして夢をかなえていった宮澤さんの生き方は大きな励ましになったのではないかと思います。

J3jica13

J3jica14

「当たり前のことは、実は当たり前ではない」という言葉は、異文化に暮らす方々と接する時に気持ちに留めておきたい言葉です。そして、その言葉は「学校を現地に作るプロジェクト」を通して宮澤さん自身が直面した、女性が教育を受けられない状況とも重なります。当たり前のように学校に通える自分たちとは違い、受けたくても教育を受けられる環境にない子供たちが世界には沢山います。「当たり前」の意味と、「当たり前でない世界の現実」両方を考える機会となりました。

J3jica15

J3jica16

中学3年生は夏休みに訪問活動を行います。主に博物館や資料館を訪ねるのですが、そこでも宮澤さんのお話を思い浮かべて学ぶことができると思います。どのような学びをしてくるのか、楽しみです。

《中学3年》 朴慶南さん講演会

6月30日の国際の時間、エッセイストでラジオパーソナリティーをしている朴慶南さんに講演をしていただきました。溢れるように楽しいお話をして下さる姿に元気をいただきながら沢山の大切なメッセージを受け取る時間になりました。

P1230088

Img_5795

P1230092


朴さんは痛みを抱えている方の傍に寄り添ってきた友人のお話をして下さいました。暴力という形でしか自分の苦しさを表せなかった人が、誰かに受け止めてもらったことで変わっていくというエピソードです。目の前にその情景が浮かぶようなお話に、生徒は身を乗り出して聴き入っていました。

Img_5797

P1230098

P1230118


朴さんは社会で「弱者」と言われる方たちの思いを代弁するお話をして下さいました。障害を持っていても姉の結婚式に浴衣を縫い上げてお祝いをした人のお話を聞きながら、同じ人間なのに人と人を隔てているものがある悲しさを思いました。そして、その状況を変えていくには何が必要なのかを考えました。

P1230102

Img_5802

P1230130

 

関東大震災の直後に朝鮮人が井戸に毒を入れたというデマが流れ、沢山の朝鮮人が殺されたことがあると生徒たちは学んでいました。朴さんは大川常吉さんが井戸の水を飲んで見せたというエピソードを紹介してくださいました。人として大切にすべきことは何か、想像力と判断力について考える時間になりました。

P1230121

Img_5810

P1230144

 

講演の途中で朴さんはチマチョゴリを着て見せてくださいました。鮮やかな色合いと形の美しさに、生徒はとても感動していました。身近な国である韓国のことをもっと知りたいと思えた生徒たちです。

P1230139

P1230111

P1230159



生徒の感想より

 私は朝鮮や朝鮮の方と関わることがあまりなくて、朝鮮人のイメージはないけれど、国のイメージだとニュースから知ることがほとんどなので、あまり良いイメージはなく、日本が嫌いなのかなという印象でした。

 でも、朴さんの話を聞いて、日本が関東大震災の時にとてもひどいデマを流し、虐殺していたことがあったと聞いて、納得しました。私も逆の立場だったら、あまり良いイメージを持たないと思ったからです。最初は理由もわからず、ただ嫌っているだけだと思っていて、だったら勝手に嫌っていてよくわからないという感じだったけど、その話を聞いて悲しくなりました。

 でも怖い経験をしたにもかかわらず、こうやって講演会を聞いてたくさんの話を聞けて良かったです。たくさんの面白い話を混ぜて、私のあり方や私でいいのだということなど、すごく深い話を聞く貴重な時間になって、心が軽くなりました。人はすぐ比べてしまって、優越感や劣等感を感じてしまうけれど、比べる必要はないんだ、比べることができないという言葉にすごく感動しました。

 

 今回の朴慶南さんのお話を聞いて、「直線」で分けられている社会の実態を私はよく知らないのだなと痛感しました。朴さんが話してくださった障害を持っているキイちゃんが、自力で着物を作ってお姉さんにプレゼントしたという話には驚き、キイちゃんの努力に感心しました。結婚式の会場に行ったとき、周りの人々は障害者であるキイちゃんを、邪魔者を見る目で見ていて、どうして同じ人間で同じ地に立っているのに、そこまで軽蔑するのでしょうか。関東大震災の時の朝鮮人を大量に殺した事件もそうです。震災が起きて、みんなパニックに陥っているとはいえ、ちょっとしたデマで震災前まで共に生活していた朝鮮人の人たちを「朝鮮人だから」といった安易な理由で殺してしまったのでしょうか。お話にあったように、井戸の水に毒を入れたというならば、その水を飲んでみて毒が入っていないことを証明すればいいというような冷静に判断する力が当時の多くの人々は、度重なるハプニングで失ってしまったのでしょうか。色々な点で社会の中で人は分けられていると朴さんは仰っていましたが、私もまったくその通りだと思いました。差別などが原因で自らの命を絶ってしまう人もいる中、私たちはその人の分まで生きたいです。

2017年7月13日 (木)

《広報室より》 2018年度入試生徒募集要項

神奈川学園中学校2018年度生徒募集要項(一般入試・帰国子女入試)を公開しました。

以下のURLより、ご確認ください。

http://www.kanagawa-kgs.ac.jp/school/admission/examination.html

2017年7月 6日 (木)

《高校2年》 6月23日「探究」グループのテーマ学習 第2回目

探究グループのテーマ学習第2回目の授業の様子を紹介します。

●探究「格差・差別」グループ

10

11

格差・差別チームの第2回は、世界にある格差を実感するために「貿易ゲーム」を行いました。3人1チームになり、それぞれ先進国もしくは途上国となって、他国と交渉しながら貿易を行い、売り上げを競い合います。貿易ゲームは2セット行い、最初先進国だったチームは、2回目は途上国になり、逆に最初途上国だったチームは先進国になります。先進国と途上国のどちらにもなることで、同じ「ゲーム=世界」であっても、立場によって「ゲーム=世界」が違って見えることを体感しました。

とても簡単なゲームでしたが、世界に格差があることや、途上国の置かれる不利な立場について理解を深めることができました。

また、今回のチームは他クラスの人同士でチームを組みました。他国との交渉や、チーム内での分担などを通して、他者と協働することを楽しみながら行うことができました。

 

●探究「自分/地域/世界をつなぐ歴史の探究」グループ

12

13

14

このグループでは、地域の歴史を通じて、自分と地域の接点、地域の課題と世界の課題との接点を探究しています。今回は、学校周辺の関東大震災に関する記憶をフィールドワークし、とりわけ朝鮮人や中国人虐殺として表れたジェノサイドの記憶を、体感して学びました。

長年、小学生の震災記録の掘り起こしに取り組むなど、この問題を調査し語り継いでいる元中学教師・後藤周さんの案内で、今は全く見ることのできない記憶の跡を、青木橋、岩崎山、金蔵院などを中心にたどりました。後藤さんが、「過去は変えられないが、過去を学ぶ自分は変えられる。その自分が過去に学び、未来をどう作るのか考えている」という最後のお話は、このグループテーマともかかわっています。東日本大震災でも、熊本地震でも、外国人が悪いことをしているというデマが、関東大震災の時と同じように流れました。では、なぜ同じような事が起こってしまうのか。また、なぜ今回は虐殺とはならないのか。共通点と相違点を、過去と現在との比較を通じて明らかにすることは、移民受け入れが着実に進行し、多文化化が進む現在の横浜に生きる私たちには不可欠な問題であると感じました。

【参加者の感想】

流言のせいで多くの朝鮮人が虐殺されてしまったことは、許されないことだと思いましたが、朝鮮人のことをよく知らなかったであろう当時は、震災で不安や恐怖を感じた人々が自分の身を守るため、流言を信じてしまった気持ちもわかります。もし、自分がその場にいたら、朝鮮人を守ろうとできただろうかと思ってしまいます。また、朝鮮人と中国人をひとくくりにして殺害したことについても、私も彼らをひとくくりにして考えているところがあるので、それぞれの歴史を知りたいと思いました。現在の日韓・日中関係が良くないのは、韓国や中国側が一方的に日本を嫌っているからというイメージを持っていましたが、日本人が残虐な行為をしてきたことやヘイトスピーチなどの差別を行っていることから、どちらか一方の責任ではないと感じました。それから、個人と個人が良好な関係を築いていっても、国家間の関係を変えることは難しいと分かり、複雑な問題だと感じました。この問題だけでなく、様々な場面で、少数者は弱い立場にあり、責任を押し付けられたりしてしまうため、私は、その人たちの味方になりたいと思いました。東日本大震災や熊本大地震でも、流言があり、8割の人がそれを信じていたことに驚きました。現在は、SNSなどで情報が早く広まる社会なので、どんな状況でも自分で正しい情報を判断できるようになりたいと思います。助かるはずの命が、見捨てられ、余計に人がなくなってしまったことを知り、歴史から学ぶべきことは多くあると感じました。また、当時朝鮮人虐殺の裁判が、3件しか行われなかったことを知り、真実が解明されればいいなと思いました。

●探究「医療や福祉の観点から命の問題を考える」グループ

このグループでは、医療や福祉の観点から命の問題について考えようとしています。

1学期の学びのテーマは「出生前診断から考える命の問題」です。第1回は「出生前診断」についての新聞記事を読みました。日本でも2012年に血液から出生前診断ができるようになりました。生まれる前から胎児の病気が分かり、治療できたり、治療の準備をして出産を迎えることができるなどメリットもありますが、一方では出生前診断の結果、産まない選択が増えているという現状があります。生む決断にも生まない決断にも葛藤がありますし、また、結果として生命の選別が行われているのではないか…。23日は「自分も先天的な障がいをもって生まれた女性が、出生前診断で子どもにも障がいがあることが分かって家族で悩んで選択していく」ビデオを見て、決断の重さを学びました。30日には、感想を発表しあい、問題点を出し合いながらそれについて討論したいと考えています。

感想を紹介します。

「出生前診断」は生まれる前にわかるというよい面もあり、その子の親になる夫婦そして家族(今いる子供や両親)に様々な決断を迫られる苦しい面もあることを知りました。

中絶をするという選択をした人、中絶をしなかった人でくくることは簡単だけれど、どんな人でも、それぞれ違った心の葛藤を持っていることを知りました。このビデオでは最終的に中絶をした人はあまり出ていなかったけれど、きっと色々な苦しい思いをしている人がいるのだと感じました。

私はどんなことがあろうと妊娠したらちゃんと生みたいし、中絶は絶対しないと思っていました。今でもその気持ちは変わりませんが、もし、私がビデオに出ていた家族、産む本人ならばもしかしてくじけて中絶を選んでしまうかもしれないと思いました。でもちゃんと周りが支えていければそんなことはないのかもしれません。

 

出産は私たちにとってこれから大人になって結婚したら経験することだと思うし、すごく大変なことだと思う。障がいをもって生まれてくることは、生きていくうえでつらいこと、大変なことが多くあると思う。その中で出生前診断をすることも大きな選択だし、私も将来妊娠したら、するかしないかですごく悩むと思う。診断をして障がいが見つかったことで中絶をすると、その命を奪うことになる。その診断を見て産むか産まないかを選択するのは、私だったら難しいと思う。出生前診断をするかしないかは良いか悪いかでは言えないから、様々な選択があるべきだと感じた。その時大切なのは、夫婦の仲、そして夫婦の両親との仲にもある。私はビデオの中で生まれてくる子がみんなを結ぶとあり、そうだなと思った。しかし一方で、ビデオの中でも両親が亡くなった後の生活はどのように、そしてだれが支援してくれるかということがあり、それもその通りだと思った。出産することには大きなリスクがあって、今の私には決断できないなと思った。

 

●探究「「昔話」に見る日本人の心性」グループ

第2回は「昔話における『他者』と『他界』」がテーマでした。

二つの昔話を例に考えました。最初は「桃太郎」。一人ひとりの記憶の中のお話と絵本とを比較しながら読んでいきました。その上で、桃太郎のお話の角度を変えて、「鬼」の立場から見るとどうなるか、「鬼」は何を象徴するのか……を考えていきました。さまざまな意見が出され、「桃太郎」のまた違った一面が見えてきました。桃太郎の場合の鬼ヶ島という「他界」は、「外部」であり共同体の外の存在という点が利用され、戦時中は鬼ヶ島が「敵国」に置き換えられて本や漫画になったことがあるという歴史も担当者から紹介されました。

次のテーマは「浦島太郎」。浦島太郎における桃太郎の「他界」とは全く異なる世界です。「春・夏・秋・冬」という四季が同時に存在する竜宮城の描写をとりあげながら、そこに見られる日本人の「理想郷」に対する思想・自然観について考えました。その上で、同じ思想が映像として表現された現代映画の一場面も紹介し、現代の私たちの感覚にどうつながっているのかも考えました。

二つの昔話に登場するまったく異なる二つの「他界」を通して、そこに込められた古人の思いと日本的な特質を考える時間になりました。

2017年7月 3日 (月)

《中学2年》 理科Ⅰ 「化学反応式」のまとめ

HR教室でのこれまでのまとめの授業になります。最初に「化学式→物質名」「物質名→化学式」の復習確認小テストがありました。

教室の授業でも小道具を用意します。今日はマグネシウムの燃焼の演示実験をしました。マグネシウムリボンをアルコールランプにかざしてしばらくすると輝き出しました。写真は小さいのですが、生徒からは感嘆とリクエストの声が上がりました。燃え尽きると酸化マグネシウムの白い固体が残りました。

Photo

Photo_2

Photo_3

Photo_4

Photo_5

Photo_6

実験室での2回の授業の後でこれまで扱った物質の変化の「化学反応式」を整理しました。

「マグネシウム」「エタノール」「砂糖」の燃焼による化学反応式を、順序を踏んで考えました。

物質名→化学式→原子の数→数合わせ→化学反応式 の段取りで考えます。

また、「Cを含んでいると燃えてCOができ、Hを含んでいるとHOができる」ことも確認しました。最後に期末考査に向けて自宅で取り組むための気体の発生に関するまとめのプリントが配付されました。

Photo_7

Photo_8

Photo_9

《中学2年》 理科Ⅰ 実験「気体の製法と性質」その2

【実験の目的】

 酸素とアンモニアを発生させ、気体の性質をそれぞれ調べる。

【準備】

 過酸化水素水、二酸化マンガン、インクびん、試験管、水そう、マッチ、線香、石灰水、リトマス紙(赤・青)、燃えさし入れ

 

アンモニアは臭いによって体調を崩す人もいるので、演示実験で行いました。

よく混ぜた<塩化アンモニウム+水酸化カルシウム>を試験管に入れ加熱しました。

(1)  試験管を加熱していくと試験管の口の方がくもりました。後で塩化コバルト紙をつけると「青色」に変化したことから水であることが確認できました。

(2)  しばらくすると、実験器具の近くの生徒が「臭ってきた」と言いました。気体を集めている丸底フラスコから取り出しているガラス管にリトマス紙を近づけると鮮やかな「青」に変色したことからアルカリ性であることを確認しました。

(3)  生徒に手伝ってもらい、ビーカーに水を張りフェノールフタレイン液を入れたものに丸底フラスコから延びたガラス管をつけました。もうひとつのガラス管には水を満たしたスポイトをはめ、フラスコ内へ水を送り込みました。すると赤く色づいた噴水が見られました。これ等のことからアンモニアは水によく溶け、アルカリ性を示すことが確認できました。

(4)  この後、フェノールフタレインの代わりにBTBを加えた水でも実験を行いました。

 (◆BTB溶液を入れた水は酸性で黄色、中性で緑色、アルカリ性で青色になります。)

1

2

3

4

5

6

 

生徒実験は「酸素」です。試験管5本に酸素を取り、前回と同じく次の各項目を調べました。

a.気体の色 b.におい c.水に溶けるか(試験菅に水を1cmほど入れてよく振る)

d.燃えるのを助けるか(線香に火をつけて入れる) e.燃えるかどうか(マッチの火を入れる)

f.石灰水と反応するか g.酸性かアルカリ性か(リトマス紙を水に濡らして試験管に入れる)

h.空気との重さの比較(演示実験)

 

前回に続き2回目なので手際よく試験管に酸素を捕集(水上置換)できていました。線香に火をつけて試験管の奥に入れると、激しい反応がみられ歓声があがっていました。

7

8

9

 

次の時間は教室で実験の結果の整理を行い、各気体の性質を確認するとともに、化学反応式で実験結果を表すことを学習します。

2017年7月 1日 (土)

《高校2年》 6月16日「探究」グループのテーマ学習始まりました

いよいよ1学期のグループごとのテーマを学ぶ授業が始まりました。

第1回目の授業の様子を少し紹介します。

 

●探究「日本人にとっての宗教」グループ

01

02

第1回は、スタディサプリ よのなか科より「宗教とは何か」を見て、どのように宗教を捉えるかを考えました。まずは10個の問いに答えることで、生活の中で、宗教的に行事にどのくらい参加してきたかを振り返りました。また、「宗教は弱い人が頼るものである」「メールやスマホ文化の隆盛は、宗教の穴をうめるものである」という、2つの問いに対して、賛成・反対の立場に立ち、お互いの意見を小グループで出し合いました。探究の授業では、「自らの考えを他者に伝える」活動を大事にして、限られた時間ではありますが、毎時間それぞれの考えを出しあっていきたいと思います。次回は、キリスト教・イスラム教・仏教の資料をグループで分担して、ジグソー法で概要を学び合う予定です。

 

●探究「水から生命を考える」グループ

03

04

前回は、みなさんに「水」についてのイメージを出し合ってもらい、班で話し合って互いに共有してから、「水」についての全般的な講義を聞いてもらいました。みなさんの感想を読んでいると、身近なものである「水」が意外と特別な物質で、自分たちの生活や生命と深くかかわっていることに気づいてもらえたかなと思います。グループの中で意見を交換するのも、新たな発見があってよかったかもしれないですね。これからも班で話し合ったり、発表してもらったりすることはたくさんある予定ですので、チーム内でそれぞれのテーマが深まっていくような取り組みをしていけるように頑張っていきましょう。

前回の感想から

・「水」というのはいろいろなことにつながっていることがわかりました。グループでおこなった「水」に対するイメージを出し合う作業は、自分では思いつかない意見がたくさん出て勉強になりました。「水」のことを知っていくうちにたくさんの疑問がうかんだので、探究の授業で解決していきたいと思いました。

・水はとても身近な存在ですが、実はとても特異的なものであるというのがよく分かりました。また、水は生物達が生きるために必要不可欠な物だというのがよく分かりました。水によって命だけでなく文明や暮らしも変わっていくというのを聞き、水は偉大な存在だなと思いました。水について、もっとよく知りたいなと思いました。

・水の凄さに感動した。普段何気なくある存在なのに生命を育んだり、木々を育てたり様々な性質があって、水がなければ本当に生きることが難しいのだなと感じた。水の万能さはすごいと思いました。これから1人でちゃんとテーマを持って調べていけるか不安だけど、1年間じっくりと考えて発表できるようにしたいと思いました。少し課外授業多くしてくれると嬉しいです!

 

●探究「女性として働き方を考える」グループ

Img_0581

Img_0582

第一回は、「自分のライフプラン紹介」、「班で関心ワードを出し合い共有すること」を柱に行いました。

ライフプランの紹介では、結婚や育児を経験したいと考えている人も、とにかく働こうとは思うけれど結婚などはわからないと考えている人もいて、それぞれが違った考えを出せたことがよかったと思います。結婚育児を考えている人も、「子どもを育てながら仕事を続けられるかはわからない」といっていたことが印象的でした。

関心を共有する場面では、付箋に気になるワードを書いてグルーピングをしました。「長時間労働」「プレミアムフライデーは意味があるのか」「残業」など労働時間に関するものや賃金に関するもの、「男女の賃金格差」「女性の労働者の比率」など性別による違い、「育児出産の休業制度」など女性が働く上で必要な保障、「ワークシェアリング」など働き方、と様々な視点でワードが出されていました。

今後、「働き方」や「女性が働くということ」について考えながら、自分たちの将来を少しでもイメージできるようにしていきたいと思っています。