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2014年3月27日 (木)

《高校1年》 海外研修イタリア

3月5日 イタリア隊 ヴェネツィアに無事、到着しました!!

スイス航空で、成田からチューリッヒへ。チューリッヒ空港では、少しだけ時間が取れました。さっそくユーロを使ってみた子もいました。ヴェネツィアには現地時間の7時半に到着。日本との時差は8時間。さすがにみんなちょっと疲れたかな。ホテルでのブリーフィング。ガイドの鈴木さんから、明日のコースについてお話を聞きました。

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3月6日 ヴェネツィア本島の見学

今日はヴェネツィア本島の見学です。8時15分にホテルを出発。ホテル前のメストレ駅から電車に乗り、ヴェネツィア本島のサンタルチア駅に向かいました。橋を渡ると、そこはもう「水の都」。駅から出た直後、生徒たちから美しい景色に歓声があがりました。中世の街がそのまま現代に残されたようなヴェネツィアは、細い石畳の道が連なり、まるで迷路のようです。車も自転車も走っていない町並み。けれど、その町で普通に暮らしている人々の姿が見られることが、とても不思議な感じがします。
古い建物がとても多いです。窓の形を見ると、建物のおおよその古さが分かるそう。マルコ=ポーロが生きた、13世紀の建物を間近に見ると、タイムスリップをしているような、とても不思議な感覚になります。午前中は3つの班に分かれて散策をしました。たくさんのお店があり、ショーウィンドーを眺めるだけでも、とても楽しいです。

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有名なリアルト橋で記念撮影。街の中心にあり、政治の中心と経済の中心を結びつける役割をした橋だったそうです。今日は天気がとても良く、リアルト橋から眺める大運河の景色はとても美しかったです。
午前中のコースのゴールはサン=マルコ広場です。後ろに見えるのがサン=マルコ大聖堂。サン=マルコはヴェネツィアの守護聖人で、街のあちこちにシンボルの「有翼のライオン」の姿を見られます。
サン=マルコ聖堂のそばには鐘楼とドゥカーレ宮殿があります。午前の最後はドゥカーレ宮殿の見学でした。「アドリア海の女王」と呼ばれたヴェネツィアの栄華を偲ぶことができるドゥカーレ宮殿の展示は、とても見事でした。

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お昼ごはんを食べた後は、ゴンドラライドの体験でした。のんびりとゴンドラに乗って運河をめぐるのは、とても気持ちのいい時間でした。川面がキラキラしていました。鐘楼に登りました。鐘楼からはヴェネツィアの街が一望でき、大変美しい景色を見ることができました。また、天気が良かったおかげで、遠くアルプスの白い頂も見えました。中世ヴェネツィアの繁栄は、アルプスなど北の人々と、アドリア海周辺の南の世界の貿易の中継点として発展したことに起源があるとガイドさんが教えてくださいました。

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3月7日 フィレンツェ郊外アルティミーノへ

朝、大型バスに乗ってヴェネツィアの街を後にしました。次の目的地は、ルネッサンスの街フィレンツェです。バスは高速道路を南西に向かいます。窓からは、ポー平原の農村が広がっています。都市と農村の境界がとてもはっきりしているヨーロッパの風景。途中、ボローニャで小休止し、いよいよフィレンツェのあるトスカナ州へ。山道を越えてバスが着いたのはアルティミーノ。フィレンツェ郊外の小高い丘にある村です。バスを降りた後、さっそく散策に向かいました。景色が本当に美しい。山の斜面に、一面にオリーブの木が広がっています。かつてこの地はエトルリア人がいたといいます。オリーブの木の利用は、このエトルリア人から続く伝統だそうです。アルティミーノ村まで散歩しました。城壁にかこまれた村は、中世の趣を残し、歴史を刻んだ建物が周囲の風景に見事に溶け込んでいます。周りの自然を感じられて、とてもリラックスできる時間でした。

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午後は、調理実習でした。レストランのシェフの方から、料理を習います。ここで作ったものが、今日の夕食!パスタは卵と牛乳を使ったものを2種類つくりました。小麦粉を練り、パスタマシーンで、麺を作るのは、とても楽しい経験でした。もう一品は、アヒルのオレンジソース和え。このメニューは、メディチ家のカトリーヌがイタリアからフランスに伝えた料理。フランス料理のルーツの多くがイタリアにあると言われています。

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調理実習の後、メディチ家の別荘“ラ=フェルディナンダ”の前で記念撮影。16世紀に立てられた建物です。中には大きなワイン樽や、ダ=ヴィンチが設計した竈が残されています。「100の暖炉をもつ別荘」と呼ばれ、たくさんの煙突が屋根にあるのが特徴です。一人ひとりに、調理実習の修了証を頂きました。みんなとても嬉しそう。このヴィラは数年前、ユネスコの世界遺産に登録されました。みんなが泊まったホテルも、このヴィラで仕えた使用人が住んだものを改装しています。1階は馬小屋、2階が人間が使用していたものだということでした。部屋の中は、中世の雰囲気が感じられ、とても素敵でした。

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夕食前、フィレンツェのガイドをしてくださる蔵本さんからお話を伺う時間が取れました。蔵本さんはイタリアで暮らし23年になるそうです。イタリア語をどのように習得されたのか、ガイドをしながら感じる日本人とイタリア人の特徴、芸術や文化にまでお話は広がり、明日のフィレンツェ観光がとても楽しみになりました。夕食は調理実習で作ったパスタです。これはミルクパスタ。海老が入っていて、「とても美味しい」と好評でした。食を通して、イタリアの文化を感じられた一日でした。

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3月8日 ルネサンスの都 フィレンツェへ

今日はバスでアルティミーノからフィレンツェへ。およそ1時間程の距離です。
ルネサンス芸術で知られるフィレンツェは、イタリアのみならず西洋の美術史の中でも大きな意味づけを持つ街です。この地にボッティチェリやダ=ビンチ、ミケランジェロが実際にいたのかと思うと、非常にわくわくした気持ちになります。まずは、市内の中央市場見学でした。市場は、その国の人々、特に庶民の生活が実感できる場として、ぶらぶらするのがとても楽しい場所です。フィレンツェは肉料理で有名。市場には、ハムやサラミなどの加工肉も多種多様にあり、ヨーロッパの食肉の文化の豊かさを感じられました。そしていよいよ、ドゥオーモのある広場へ。正式な名前はサンタ=マリア=デル=フィオーレ。フィレンツェという名前の語源にもなった花の女神の名前に由来し、ルネサンス様式の代表的な建築です。赤・白・緑の大理石の組み合わせもとても美しい!まずはみんなで円蓋を登りました。階段はとても急で、登るのは結構大変でしたが、創建当時はもちろんエレベーターなどはなく、当時の状況を知るのには、とても良い体験になったと思います。そして、この日も晴れました。フィレンツェの町並みは本当に綺麗です。

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その後、3つの班に分かれて見学をしました。この建物はサン=ロレンツォ教会。メディチ家のための教会であり、周囲にはメディチ家礼拝堂やラウレンツィアーナ図書館などメディチ家ゆかりの重要な建造物が数多く見られます。そして、メディチ家と関係の深かったミケランジェロの作品も数多く見ることができました。そして、シニョリーア広場へ。この広場に面して、ヴェッキオ宮もあります。たくさんの彫刻が飾られ、ルネサンス芸術のルーツが、いかに古代ギリシャ・ローマ文化の影響を受けていたのかが分かります。みんなの後ろには有名なダヴィデ像があります。ヴェッキオ宮殿の中庭でガイドさんからお話を伺いました。ガイドさんのお話は、まるで見てきたかのように具体的で、歴史の細部について語られ、大変興味深い内容です。

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いよいよウフィツィ美術館へ!本当に有名な作品が無数にあり、「人類の宝」と呼ぶことができる美術館だと改めて思いました。絵画でも彫刻でも、本物は圧倒的な迫力で迫ってくるものがあります。見学を終えた後はアルノ川にかかるヴェッキオ橋に向かいました。最後の見学場所はドゥオーモの前の洗礼堂でした。入り口の彫刻が大変有名ですが、中に入ると円蓋のモザイク画もとても素晴らしいものでした。静かな建物の中は、周囲のフィレンツェの喧騒とまるで別世界の静けさで、信仰の場としての威厳と緊張感を感じることができました。今日の夕食は「伝統的トスカーナ料理体験。肉料理やパスタなど、本格的なイタリア料理はとても美味しく、ついつい食べすぎました。

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3月9日 世界最小の国 バチカン市国へ

今日は、アルティミーノからローマへ移動しました。バスで約4時間。フィレンツェのあるトスカナ州からローマのあるラツィオ州へ。ローマへ近づくほど車の数も増えます。ホテルは、ローマ・テルミニ駅からすぐの場所にあります。駅前の広場の近くには、ディオクレティアヌスの浴場跡があったり、古代ローマ時代の城壁があったりと、ローマが1000年の都と言われる所以を感じられるモニュメントをたくさん見ることができます。ホテルで昼食を食べた後、いよいよサン=ピエトロ大聖堂に向かいました。バチカン市国内にあるサン=ピエトロ大聖堂。キリストの一番弟子ペテロの墓の上に建てられたとされる教会です。ローマ教皇はペテロの後継者とされ、カトリック世界においてもっとも重要な寺院です。圧倒されるのはその大きさ!正面はサッカー場ほどの面積があります。ガイドをしてくださったのはフランチェスカさん。入場前に、システィナ礼拝堂の天井画「天地創造」と祭壇画「最後の審判」について説明してくださいました。ミケランジェロの手によるこの2つの絵は巨大な作品ですが、それだけに絵の中から読み取れることが本当に多い。フランチェスカさんのお話は、そのことをとても楽しく感じさせてくれます。バチカン市国に一歩足を踏み入れると、歴代教皇の集めた宝の素晴らしさに圧倒されます。この松ぼっくりは古代ローマ時代に作られ、出土したもの。日本でいえば弥生時代に作られたものが見事に残されていることに、驚きを隠せません。

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本当にたくさんの彫刻が残されています。これは古代ギリシャ時代のもの。ヘラクレス像ではないかと言われ、肉体に力強さがみなぎっています。これを気に入ったのがミケランジェロ。最後の審判のキリストの肉体は、この彫刻を参考にしたとも言われるそうです。ちなみに顔はアポロン神の像を参考にしたそう。これは古代ローマ時代、貴族の住宅を飾ったモザイク画。色合いが、生き生きとしていて本当に美しい。モチーフになっているのは、女神アテネとメデューサ。ここには、通路両側に、イタリアの地図が並んでいます。ルネサンスの時代、ローマ教皇の影響下にあった土地がどこかを、一目で見ることができます。さらに圧倒される天井の絵画と彫刻。バチカンはローマ教皇の居住域でもあったため、増改築が繰り返されてきました。増やされた場所毎に、天井の装飾などが変わります。

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システィナ礼拝堂を見た後、いよいよサン=ピエトロ大聖堂の中へ。あまりの巨大さに圧倒されます。中央に見られるのがベルニーニの天蓋。高さは21メートルありますが、大きく見えないのはミケランジェロ設計の丸屋根があまりに巨大だから。ちょうどミサも行われ、内部はとても厳粛な雰囲気でした。
バチカン市国はローマの中にあります。この写真は、バチカン市国から、イタリアへ「国境をわたった」ところです。国の中に国がある不思議さを、改めて感じました。

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3月10日 ローマの歴史を歩く

今日はローマ市内の観光です。イタリア研修最後の日。どんな出会い&学びがあるのか、楽しみにしながら出発しました。まずは、マッシモ宮。ここは現在、ローマの国立博物館になっており、素晴らしい彫刻やレリーフなど、古代ローマの文化の豊かさを感じられる場です。青銅製の剣闘士像。古代ローマでは、エトルリア人がデスマスクを作った伝統があり、彫刻に理想像を込めるだけでなく、写実的な表現が重んじられるようになっています。この像では、戦いが終わり、顔に残された傷も痛々しい。そして、戦いに疲れた表情も読み取れます。ミケランジェロが憧れた、古代ローマの文化の意義を、実感できます。次に、朋子さんのお店を訪れました。まず、させていただいたのはピザ作り体験。お店の方が手伝ってくれて一人ひとりピザ生地を伸ばし、トッピングをしていきます。できたてのピザは本当に美味しい!食後に朋子さんのお話を伺いました。朋子さんが海外に旅行しイタリアに興味を持ったのは1970年代。まだ、女性が社会の中で自分を表現することが難しかった時代。そのような日本の社会に飽き足らない思いを持ち、朋子さんはイタリアへの永住を決意します。
「イタリアと日本の違いは?」という生徒の問いに、「イタリア人は一人ひとりの違いを大切にします。会議で意見が違うとき、日本では多少の違いに目をつぶってあわせてしまう。イタリア人は、その違いを徹底的に大切する教育があります。日本のいじめのような問題も、根本には日本の社会があるのではないでしょうか」と話してくださいました。心に残る言葉でした。

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午後には班に分かれて、ローマ市内を歩きました。まずは、コロッセオ。実際に内部に立つと、その大きさに圧倒されます。この場所で行われていた剣闘士の戦い。目の前にあったアリーナで行われていた戦いの様子が彷彿とされます。そして、フォロ=ロマーノへ。「広場」と訳され、古代ローマ時代の政治・経済の中心でした。凱旋門や元老院があります。「今歩いている道は、ネロ帝の時代に作られたオリジナルですよ」と聞くと、1世紀に作られたものの上に立っていることに改めて驚かされます。次にパンテオンへ。古代ローマ時代に作れた「万神殿」多神教のローマ帝国において、全ての神が祭られた場所です。キリスト教の教会になったため、保存状態が大変良いです。圧倒的なのは円蓋の技術。古代ローマの時代以降、これを再現することは長い間難しいことでした。ミケランジェロはこのパンテオンを研究してサン=ピエトロ大聖堂の円蓋を設計したそうです。歴史の結びつきを感じられます。

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トレヴィの泉へ。水は、古代ローマ時代の水道が今でも利用されています。右手で左肩の上からコインを入れるといいよ、と教えられ、早速みんな試してみました。班別行動のゴールはスペイン坂。かつて「ローマの休日」でヘップバーンがアイスを食べたところ。今では、この場所での飲食は罰金となります。今日はたくさん歩いたけれど、本当にたくさんのことを学べた一日でした。

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<現地でしか出会えない圧倒的な本物の迫力>

イタリアの海外研修に行って気付いたことがあります。それは、実際のものを見ることでしかわからない発見や雰囲気があるということです。美術館で天井の絵を見ると彫刻に見えるけれど横から見ると彫刻に見せかけた絵でからくりがあったり、左右でエの中の見方が変わる絵や、実際に自分の目で見て探してみないとわからない物がたくさんありました。あとイタリアの教会を訪れてみてわかったことは温度です。私だけが思ったことかもしれないけれど、どの教会も外気よりしんとした冷たい温度を感じました。冷たい温度というのは、嫌な意味の冷たい温度ではなくて何だか深く重みがある冷たさでした。私はキリスト教徒ではないけれどもどの教会も心が落ち着くような場所だなと感じました。昔の時代からあるあんなにきれいなステンドグラス、彫刻を私の目で時際に見られてとてもよかったなと思いました。(イタリア Sさん)

<疑問・問題意識を持つ 自分の立場視点から>

しかし、私が今回の研修で最も衝撃的だったことは、ジプシーの姿だったり人々の貧富の差でした。イタリアの人々が楽しく生活を送ることはよいことだと思いますが、移動型民族であるジプシーの人々が貧しくてイタリアの治安を悪くさせている原因の一つなら、それなりの対応も必要になってくるのではと感じました。掏られたら私でも怒ると思うけれど、ジプシーのイメージを固定させ、放っておいたことにも責任が問われてくるのではと、日本人のたったひとりの女子高生である私だけれど、そう思いました。(イタリア Yさん)